2021/02/25

フローリング@ショールーム

 現在設計中の府中の住宅について、お施主様とフローリングを検討しに渋谷にある「無垢フローリングドットコム」さんのショールームにお邪魔してきました。








良さげなフローリングのサンプルを床に並べて、それぞれの風合いの確認。



無垢フローリングはやはり質感の良さや長期的なスパンでのメンテナンスの良さが長所ですが、その分手間がかかったり価格がお高めだったりする点が短所だったりします。


とはいえ、一度手にとってみるとその良さは一目瞭然、、、ということで、いくつかの候補を持ち帰って長短を比較検討することとなりました。



やはり建材は大きなサイズで実物を見ないとわからないもので、その点はオンラインでは再現できない点があります。



ここ最近、各社のショールームは感染対策として完全予約制のところが多く、ショールームによっては日程の空きがなかなか無く、気軽に行きづらくなっているのが悩ましいところです。

とはいえ、実物を色々見ないと良し悪しが判断出来ないので、お施主様とのショールーム巡りは設計のプロセスの中でも重要なイベントのひとつです。




もうすぐ緊急事態宣言も解除されそうですが、また気兼ねなくショールームに行ける世の中に早く戻って欲しいものです。






2021/02/23

シンプル・エコなプロダクト#3 風船クロック

 先日、注文していたプロダクトが事務所に届きました。


倉俣史朗デザインの「風船クロック」。





時計を覆うフードが透明なアクリルでできていて、その見た目から通称「風船クロック」と言われています。



80年代にデザインされたプロダクトですが、今だに販売されていて、ロングセラーになっています。


そんなロングセラー商品でありますが、薄くて微妙な曲面のあるアクリル・フードをつくる技術が大変難しく、制作の手間を鑑みて昨年大幅に値上げされました。


実は値上げ前に駆け込みで発注したのですが、、、数ヶ月待った上で先週ようやく届きました。


実物は直径30cm、厚みが10cmくらいあるので、けっこうボリューム感がありますが、透明なので、繊細ではかない感じもします。

そして、アクリルがつくる微妙な陰影が壁面に投影されて、白い壁面に映えるデザインだなと思います。



倉俣史朗のデザインは極限までシンプルで、大胆でもありながら普遍的なデザインになっており、いくつかのプロダクトは今も生産・販売されていてロングライフ・デザインの代表例になっています。

一般的な意味での「エコ」ではないかもしれないですが、40年近くずっと形を変えずに生産されていることを考えると、「シンプルでエコロジカル」なデザインだなあと思います。




これから、事務所のインテリアの一部として一緒に時を刻んでいってほしいなと思います。





2021/02/20

法隆寺宝物館

 ちょっと東博ネタが続きますが、東博の名建築のひとつが谷口吉生設計による「法隆寺宝物館」です。先日の「日本のたてもの展」の帰りに立ち寄りました。




写真は入口へと向かう、水盤のあるアプローチから見た宝物館の眺め。

入口へ向かって軸線がスッとまっすぐ伸びていて、キレイに対称形をつくっています。

ものすごくシンプルで余計なものが無く、それでいて緻密なデザインに背筋が伸びる思いがします。


内部は今回時間が無くて見学しなかったのですが、法隆寺伝来の1000年以上の風雪に耐えた様々な宝物が展示してあり、建築デザインの質の高さもあいまって凄みのある空間が展開されています。




自分にとって、時々訪れて体感したくなる名建築のひとつですが、皆さまもぜひ訪れて気持ちの良い静かな空間を体験していただければと思います。






2021/02/17

東博の大階段

 「日本のたてもの」展を観た後は常設展示の東博の本館をぶらりと。



本館は渡辺仁による帝冠様式(=東洋風の屋根と古典様式による近代建築)の重厚な建築です。

個人的にはこうした重厚感があってなんとなく圧のある空間の雰囲気が少し過剰な気がしてあまり好きではない、、、のですが、ここ最近は館内の大階段が巷で有名になっています。




ご存知、ドラマ「半沢直樹」の東京中央銀行本店のホール、、、ですね。

やはり、この重厚感が銀行の本店にふさわしい、ということかもしれませんが、逆に言うとこうした劇的な階段のあるホールの空間は日本には非常に稀有な存在なのかもしれません。



東博の本館は常設展示がメインですが、国宝、重文クラスの美術品がゴロゴロあって、本気で見ようとすると1日かかっても見きれないくらいの質と量があります。



いつも駆け足で廻ってしまうのでもったないような気もしますが、東博は建築も見応えがあるので、機会があればじっくり一日かけて観覧されることをオススメします。





2021/02/15

日本のたてもの展

 東京国立博物館で開催中の「日本のたてもの」展に行ってきました。


この展覧会は日本の「伝統建築工匠の技」がユネスコ無形文化遺産登録が決定したことを受けて開催されている展覧会です。


東博での展示テーマは「古代から近世、日本建築の成り立ち」というものでした。


テーマだけを見ると何やら難解な感じもしますが、展示物は保存修理時に制作された1/10模型を中心に構成されており、非常に明快でわかりやすい展覧会でした。




会場は東博の中にある表慶館。

入るとすぐのホールに法隆寺五重塔の模型。

西洋古典建築の空間とのコントラストが良い感じです。





唐招提寺金堂の断面模型。

実物では断面を見ることは出来ないので、構造的な成り立ちがよくわかります。






こちらは松本城の断面模型。

やはり、現実にこういう姿を見ることは出来ないので、興味深いものです。







こちらは一昨年に焼失してしまった、首里城正殿の模型。

昭和28年に制作されたそうですが、この模型がひとつの原型となって、正殿の復元が出来たようです。

一昨年の火事による焼失は非常にショッキングな出来事でしたが、こうした模型もひとつの参照にしてこれから再建されていくのかなと思います。




ご紹介したのは一部の模型に過ぎませんが、多くの模型が1/10というスケールなので各建築の大きさが体感的に理解できるのと、普段見られない部位やアングルから建築を概観出来るという点で非常にわかりやすく、楽しい展覧会でした。



それにしても、こうした模型がつくられているのは保存修復のたゆまぬ努力の成果な訳ですが、工匠の技術を含めてきちんと伝承していって欲しいなと思います。



展覧会は2月21日までらしいので、ケンチク好きの人は是非、足を運んでみてください。





2021/02/05

永田町

 先日、赤坂・永田町にある日枝神社にお参りに行ってきました。


日枝神社へアクセス出来る駅はいくつかあるのですが、今回は千代田線の国会議事堂駅からお参りしてみました。


国会議事堂駅は文字通り国会議事堂に近く、首相官邸や議員会館等々、日本の権力の中枢が集中しているエリアにあります。

その為、至るところで厳重な警備がされていて、近代的で重厚な建物が立ち並ぶ街並みと合わせてちょっと物々しい雰囲気がするエリアです。



そんな街中で、昔ながらの風情を漂わせている瀟洒な木造建築を発見。



松の鏝絵が目を惹くこちらの建物は「黒澤」というお蕎麦屋さんだそうです。

残念ながらコロナ禍の影響で長期休業されているようですが、昔から続く人気のお店のようです。


周囲の再開発で現代的に洗練された街から取り残されたようにひっそりと建っていますが、いつか入ってみたいなあと思わせる、雰囲気のあるお店です。






そして、日枝神社。


赤坂・永田町の中心にあるこの神社はやはり都心の見晴らしが良く抜け感のある高台に立地するという、そのロケーションが抜群だなあと行く度に思います。



そもそも神社仏閣はその地域の中でも非常に良い場所に立地している事が多いですが、そうした場所を訪れるとなんとなく気持ちも晴れ晴れと穏やかになるものです。

それがいわゆる「パワースポット」の効能ということなのでしょうが、自分が歳を重ねるごとに、場所の持つ特性が人の心理に大なり小なり影響を与えることを実感しています。





そして、それは建築も同じことで、住む人、使う人に対して多少とも心理的な影響を及ぼすものになるなあと経験的・体感的に感じています。




そのことを改めて実感しつつ、住む人・使う人に良い影響を及ぼすような建築づくりに取り組んでゆきたいと考えた、永田町の冬のお散歩でした。






2021/01/28

松濤美術館

 先週末は渋谷の松濤美術館へ久々に行きました。


1/31まで開催されている「船越桂展」を観に行ったのですが、感染対策ということで連絡先の登録や人数制限をやったりして、三密にならない環境でかえって快適に鑑賞できました。



松濤美術館は昭和の伝説的な建築家、白井晟一の晩年の代表作です。



外装は曲面の石貼りで、美術館らしからぬ重厚で異彩を放つデザインです。





中に入るとブリッジのかかった楕円形の4層吹抜けが目を惹きます。

地下2階部分にあたる吹抜けの底面には噴水が出ており、叙情性を高めます。渋谷の住宅街にいながら、ちょっと異国に来た気分を味わえます。





階段室も暗めの室内に照明が劇的な影をつくっていて、神秘的な雰囲気を漂わせています。中世のヨーロッパの建築の中にいるような気分を味わえます。




かように、松濤美術館は楕円形や噴水吹抜け、石貼りなどの建築のデザイン的な主張が非常に強く、正直美術館としては使いにくそうな感じもする、、、異色の美術館です。

とはいえ、こうした西洋の古典建築にも通じるデザインは展示されるコンテンツによってはその空間と展示品が共鳴して、不思議な調和を生み出すこともあります。


今回の船越桂展はまさにそうした感じの展覧会で、船越さんの有名なクスノキによる木彫の人物像が白井晟一の濃厚な古典主義的な空間の中にただずむ姿はなんともいえない、懐かしさの中に古典の凄みを感じさせるような、昭和レトロの良質な部分が結晶したような魅力的な展示空間が出来上がっていました。



それにしても、公立でよくこうした個性的な美術館を建てたものだなあと訪れる度に感嘆してしまいますが、竣工は1981年だそうで、今年でちょうど創立40周年です。


昨今、この時代の建物は老朽化を理由に解体新築される傾向が強いものですが、松濤美術館のように建築家が全身全霊をかけて打ち込んだ建築は、未だにその魅力を失っておらず、年を経るごとにその魅力や価値が増してゆくようにも感じられ、その価値に気づいた人々によって大切に使われてゆくのだろうなと思います。





行く度に新しい発見のある松濤美術館ですが、やはり意匠的にも耐久性の上でも質の高い建築をつくることがサステナビリティーに直結すると強く感じました。






2021/01/08

OZONEの展示会に出展

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い致します。


事務所のウエブサイトでもお知らせしておりますが、新宿パークタワーにあるリビング・デザイン・センターOZONEで開催されている住宅作品の展示会に出展しています。


展覧会のタイトルは「OZONEの考える『New Normal』な暮らし展」で、リモートワーク等の新しいライフスタイルに関する事例を集めた展示会になっています。


2月2日までの展示となっていますが、緊急事態宣言の自粛期間とちょうど重なる、、、ことになってしまっています。

もしご興味ございましたら、感染対策に十分ご配慮いただいた上でどうぞお立ち寄りください。



2度めの緊急事態宣言もあり、心持ちの晴れない年明けとなっていますが、皆さまどうぞご自愛ください。




本年もよろしくお願いいたします。