2013/08/30

マンションリノベ7

都内のマンションリノベはお引渡しも終わって、諸々の調整も完了し、お施主さんの方で徐々にインテリアを整えてられています。





お施主さんからお送りいただいた、アートをディスプレイした部屋の写真。


今回はアートを壁面に飾ることを前提として設計を進めたので、やはりアートが入ると表情がだいぶ締まって見えます。


アジア系の現代美術の作家さんのコレクションを中心とされていると伺っていますが、2枚目の写真の版画は篠田桃紅さんの作品。


書を抽象化した絵画をずっと製作されている方で建築業界では知る人ぞ知る、伝説の作家です。


現在、御年100歳(!)らしいですが、先日発売された芸術新潮の丹下健三さんの特集記事でインタビューが載っていました。丹下さんの実質的なデビュー作である成城の自邸を中心とした当時の状況を語られているのですが、まだまだ記憶が薄れておらず、その記述の正確さにビックリ、、、という感じです。

丹下さんの成城の自邸は1950年代に建てられた木造の住宅ですが、モダニズムと日本の伝統家屋のスタイルが良い塩梅で混ざり合って独特のシャープであたたかみのある空間をつくっています。篠田さんはその住宅のフスマに書画を書かれているのですが、イサム・ノグチの照明とかとも相まって、空間に生き生きとしたアクセントをつくっています。


それから半世紀以上を経た現代でもその作品は彩り豊かに住空間に息づいている、、、と考えると感慨深いものがありますが、こちらのアートは我々が推奨したものでなく、お施主さんの元々のコレクションにあったもので、飾られた場所もお施主さんで決められたものです。
そこを決めたお施主さんのセンスの良さは流石だな、、、と思いますが、篠田さんの作品は建築空間に入った時に引き立つように考えられて額装も含めてデザインされている感じがします。


余白の美学、とでもいいますか、図と地のバランスが大事なのかもしれません。



ちょっとウンチクっぽい話になりましたが、実はかくいう自分も版画を随分前に購入して自宅に飾っていたりします。。。ちょっと自慢です・・・。



アートと建築というのはバランスが大事といつも思いますが、そのとても良い実例をいただいた感じがしましたのでこちらに掲載してみました。




2013/08/21

マンションリノベ6

都内のマンションリノベの竣工時の写真をいくつかピックアップしてみました。


リビングです。まだ工具とかが置かれていますが・・・。



玄関。共用廊下から入ると急に雰囲気が変わるようにダークグレーの壁面にしています。




廊下。フェイクも含めて5枚の扉が均等に並んでいる感じにして、ちょっと部屋数がわからないような、心理的な拡がりが出るようにしています。


寝室のウォークインクローゼット入口。シンメトリーでつくってちょっとクラシカルな雰囲気をつくっています。


キッチン。今回はお施主さんのご希望もあってオーダーキッチンのリブ・コンテンツさんにご協力いただきましたが、細かい点までキッチリ作りこんであって、フルオーダーならではの使いやすく見た目もシンプルなキッチンになったかと思います。




浴室。モザイクタイルをランダムに入れて、ちょっと視覚的に楽しめて遊びのある要素を入れることで、お風呂のリラックスタイムを演出しています。


こちらも寝室。ヴァイオレットピンクと言うんでしょうか、住宅で使うには結構勇気がいる色ですが、、、出来てみると意外に馴染んでいるのでホッとしました。



とまあ、おおまかに主要な部屋を写真でご紹介したのですが、竣工写真はお施主さんにお願いしてインテリアの小物も入れて撮影する予定にしています。

なかなか画角が広いカメラでないと雰囲気が伝わりにくいので今回掲載している写真もちょっともどかしい、、、感じですが、雰囲気の一旦は味わっていただけるかと。


撮影する機会が楽しみですが、オフィシャルな竣工写真はまた事務所のホームページに掲載したいと思います。

こちらのブログにはまた細かい部分や素材についてのレビューも載せてゆきたいと思います。

2013/08/16

ホームページの更新

しばらく更新の頻度が下がっていましたが、、、LHAのウエブサイトをアップデートしましたのでご覧ください。


みどりのK邸やこちらでは紹介していませんでしたがパフォーム・オフィスのインテリアの竣工写真等、いくつかの作品のアップデートが中心となっています。

加えて、日本語と英語にページを分けて、それぞれの閲覧が見やすいようにしました。


既にこちらのブログでもアップしているその他のプロジェクトも随時アップしていこうと思いますので、よろしくお願いいたします。

2013/08/14

マンションリノベ5

マンションリノベの現場の続きです。






























解説抜きで写真を掲載しましたが、各部屋に塗装が入って、LHAらしい多彩な素材とカラフルかつエレガントな空間、、、になってきたかと思います。


前にも書いたように今回はドア枠や巾木を100mmという寸法で統一しているのですが、そうすることでクラシックなテイストと出しながらコンテンポラリーな風情を出すことを狙っています。




三鷹では木と障子の落ち着いた空間をベースにしていますが、こちらの方は色彩の素材の多彩さが相まってよりポップでエレガントなニューヨークスタイルの空間、といえます。



共通しているのはマテリアルの味を引き出しながらシンプルなディテールでつくっていくことでエレガントな空間をつくる、、、という点かと思います。


こうしてブログで写真を並べるとデザインの振り幅が大きい感じもしますが、根っこにある素材とディテールを大切にしながらつくる方法は同じです。
まあ、アメリカ人と日本人のコンピによるLHAならではの振り幅、、、ともいえるかもしれません。



画角の狭い、コンパクトカメラだと部分的な写真が多くなってしまうのでなかなか良い写真が無いのが悩ましいトコロですが、、、次回は竣工時の写真を掲載したいと思います。



2013/08/07

三鷹リノベ8

ちょっとブランクが空きましたが、三鷹の戸建リノベの竣工時の写真です。

































「木の素材と障子の光の簡素な空間」というのが今回のテーマだったのですが、そのテーマに見合うような空間になったかと思います。



新しいものの中に古い梁や柱が混ざり合った、味わいのある空間になった感じですが、これもリノベーションならではのテイストかもしれません。


今回は全体のご紹介ですが、いずれより細かい部分の写真とかもアップできればと思います。



2013/08/04

マンションリノベ4

いつの間にやら8月ですが、時の流れは早いものです・・・。
マンションリノベの続きです。































色々な素材が入ってきて、段々と空間のテイストが見えてきています。




今回はウエスタン・スタイルといいますか、ランビアーシのデザイン・テイストがより強く出ている感じに仕上がってきています。





こちらも実は引き渡しが完了している、、、のですが、現場のレビューということでこちらに掲載してゆきます。