2023/12/29

年の瀬

 気づけば、2023年も年末になりました。


相変わらず、ブログも途切れがちではありますが、、、なんとか年越しができそうな年の瀬を迎えることができました。







写真は、12月に訪れた、武蔵御岳神社の境内からみた、多摩の風景。




都内とは思えないような、おおらかな山並みの風景ですが、この風景のように晴れがましいような心持ちで日々過ごしてゆきたい、、、なと思います。



本年も色々な方々にお世話になりました。どうもありがとうございました。




皆さまにおかれましても、どうぞ穏やかに、年末年始をお過ごしください。










2023/10/28

みなとみらい

 先日、イベントでパシフィコ横浜へ。


みなとみらいは時々訪れる場所ですが、パシフィコ横浜方面は初めてでした。




パシフィコ横浜側から見たインターコンチネンタルホテル。





港越しにベイブリッジ方面を見たところ。




「インターコンチ」とか「ベイブリッジ」といったキーワードはもはや懐かしい、、、感じもしますが、良くも悪くもバブル時代を象徴する風景かと思います。



とはいえ、それほど荒廃した印象もなく、たまに訪れてみるとバブルの頃の勢いを感じさせるような場所だなあと思いました。




みなとみらいはどちらかというとアメリカ的な大らかなスケール感のある街ですが、ひとつの都市の中に様々なスケールや個性のエリアがあると、総体として魅力的な街になるのかなと思います。横浜というのはそういう魅力的な都市のひとつであるのかなと。




そして、個人的にバブル時代というものにあんまりポジティブなイメージは無かったのですが、このエリア界隈を初めて訪れてみて、この時代の大らかな勢いと明るさのある感じも悪くないなあ、、、と思いました。
















2023/10/07

鳩@渋谷

 映画を観に行ったあとの道すがら、ふと見上げたビルの風景。






渋谷ロフトのビルの一角ですが、よく見ると、鳩のたまり場になってます。



なんだか抽象的な絵画のようにも見えますが、この何気ないビルの一角が、鳩にとって都会のオアシスのような場所なのかもしれません。




最近は鳩が止まりそうなトコロに防護ネットやガードが設置してあるケースが多く、鳥類にとっても住みづらい世の中になっている気もしますが、彼らなりに、大都会の中に心地よい場所を見つけながら暮らしているのかもしれません。



人間においても、自分がフィットする場所や環境を見つけるのは大変なことですが、そういう場所がいくつかあると気持ちの上で豊かな生活を送ることが出来るのかと思います。



設計というシゴトはそういう場所をつくるシゴトですが、その場を使う人にとって、止まり木になるような場所を少しでもつくることが出来れば、、、と常々思っています。




まあ、単に風景が面白くて撮っただけの写真ですが(笑、、、改めて写真を眺めてみて、ふとそんなことを思いました。









2023/09/30

国立劇場

 先日、お誘いを受けて国立劇場に日舞の観劇に行く機会がありました。


国立劇場は1960年代に設計コンペを経て建てられた建築です。

竹中工務店に在籍していた岩本博行のチームが一等案に選定されて、竹中工務店の施工により1966年に竣工しています。

2003年には、「DOCOMOMO JAPAN 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選定されています。





校倉造をモチーフにした、シンプルながら力強いデザイン。


インテリアは撮影できませんでしたが、劇場内も木を基調にしたシンプルなデザインで、古き良き日本のモダンデザインの見本のようなケンチクでした。



しかし、残念ながら来月末での閉館が決まっており、近いうちに建て替えられるそうです。


見た感じでは、キチンと修繕すればまだまだ使用できる印象でしたが、1950~1980年代の建築は、有名なものですら耐震性や使い勝手の悪さを理由にして、一部の建物を除いて次々と建て替えられています。


中には文化財や世界遺産になりえるような良質な建築もあるので、こうした建築群を再利用し、、何らかの形で再生する方法も検討した方が、人口減が見込まれる社会の中では有効な気もします。



都内では再開発が各所で続いていて、新たな施設がオープンすると興味津々で見学に行ったりしますが、どこの再開発もなんとなく似たようなお店やデザインになっていてガッカリ、、、ということもよくあります。


そういう意味では、そこにあった古いものを再利用するということは、街の記憶という個性を活かした開発になるという意味で有効な気もしますし、ケンチク好きの一人として、良質な建築は生き残っていってほしい、という願望もあります。



ともあれ、国立劇場はこれまで足を運んだことが無かったので、閉館前に見ることが出来、かつ、これまできちんと見る機会がほとんど無かった日舞も見られて、ラッキーな一日でした。









2023/09/11

ガウディ展

 気づけばもう9月ですが、そろそろ夏の展覧会も会期末、、、ということで先日「ガウディ展」に行ってきました。


展覧会は、サグラダ・ファミリア教会を中心にガウディの軌跡をたどる展示でした。






サグラダ・ファミリアは2009年に現地を訪れて見学しているのですが、そこから10数年の月日が経ち、現在はかなり全体像が見えてきています。

個人的に、その時の見学の復習も兼ねての展覧会訪問でした。



ちなみに、2009年の時の写真はこちら。


展覧会の展示写真と比べると塔の本数が全く違う、、、のがわかります。


永遠に未完と言われていたサグラダ・ファミリアですが、2026年にはキリストの塔といわれる一番高い塔が完成する予定だそうです。

テクノロジーや構法の進歩や観光収入による工事資金の充実もあって、飛躍的に工事が進捗しているようです。




こちらは展覧会にあった、身廊部の模型。




こちらは、2009年当時の写真。

よく見るとまだ足場がかかっていますが、現在は内部もだいぶ完成しているようで、ミサが行われている映像も上映されていました。






こちらの彫像は、現地に実際に設置されていた、彫刻主任・外尾悦郎さん制作の彫像。

だいぶ風化していますが、より耐久性のある石材による彫像に交換されたとのことです。


これらの彫像は実際には高所に設置されているので、こうして表情がわかるような至近距離見られるのは展覧会ならでは、と思います。



こちらは2009年の写真。

この部分は「降誕のファサード」といわれ、ガウディが生前手掛けていた部分です。


この「降誕のファサード」は、ガウディが自ら身命を賭して造られただけに、非常に密度の濃い、魂のこもった大変迫力のある造形になっています。






















「降誕のファサード」は建物全体からすると20%程度の部分ですが、この部分で示されたガウディのビジョンや造形的な完成度の高さがあったからこそ、今日も建設が続き、世界中から人々が訪れる、「世界一有名な工事現場」になりえたのかと思います。




展覧会を見学して、また久々に当時の写真を見返したりして、当時のフレッシュな感動がちょっと蘇った次第です。




東京の展覧会は終了しましたが、滋賀と愛知に巡回するそうです。

模型やドローイングだけでなく、映像の展示も充実していてわかりやすく、サグラダ・ファミリアの現状を知るにはオススメの展覧会です。









2023/07/29

再掲:2100年 未来の天気予報

気づけば7月も終わりになろうとしていますが、本当に暑い日々が続いています。



今年の7月は世界の平均気温がこれまでで最も高い月になる見込みだそうですが、温暖化がリアルに感じられる日々になっているように思います。

 


2020年2月にこちらのブログで「2100年 未来の天気予報」の記事を掲載しましたが、「気温40℃」がよりリアルに感じられる、猛暑な日々が続いていることから再掲載してみようと思いました。

気候変動に対して一人ひとりが日々の生活の中で出来ることはなかなか少ないものですが、建築家としては持続可能な住まいを可能な限り実現してゆきたいと思っています。



しばらく酷暑が続きそうですが、皆さまどうぞお体にお気をつけてお過ごしください。



こちらのブログも途切れがちですが、、、マメにアップできるようにがんばりたいと思います。。。




以下、再掲になります。


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先日のエコシンポジウムのブログでもちょっと言及した「2100年 未来の天気予報」ですが、文章だとわかりにくいので、公開されている写真をこちらにもアップしてみました。









ビジュアルで表現されるとかなりわかりやすく、インパクトがありますが、この2100年夏の予報は、温暖化対策で有効な対策を講じきれなかった場合のワーストケースのようです。


全国的にほぼ40℃代で、沖縄や小笠原といった島しょ部のみ40℃を下回っています。

これは海水温の方が温度が上がりにくく、海に囲まれた島しょ部の方が気温上昇の影響を受けにくいから、とのことです。
沖縄が避暑地になる、というのはなんともブラックジョークのようですが、今年の暖冬や昨年の大きな台風・水害を思い起こすと全くリアリティが無いとはいえない、、、感じがします。


いずれにしても、建築の分野でもエコ対策を講じるのは、温暖化防止に寄与すると同時に、居住する方々の安全・安心と快適な環境を創り出す為に必須の時代になっているのかな、と改めて思った次第です。

2023/06/08

空也の最中

 先日、久々に銀座の老舗、空也さんの最中をいただいたので、お家でいただきました。



シンプルな最中ですが、やや厚めのサクッとした皮と目が細かめのつぶ餡が美味です。





昨今は通販サイトでも販売しているお店が多いですが、こちらのお店は銀座での対面販売オンリーだそうです。



そういう希少性もあって、東京のちょっといい手土産の定番商品になっているのかと思います。



そして、そんな訳で、こちらのブログにも写真をアップしてプチ自慢(笑、、、している次第です。




最近、近所の人気スイーツ店でも長い行列ができている光景をたびたび見かけますが、不便なことも希少性という価値になり、リアルでしか味わえない体験の価値はより上がっているような気もします。





設計という仕事においても、そういうその場でしか味わえない価値のあるケンチクをつくれれば良いなあと思いつつ、、、最中を美味しくいただいた次第です。






2023/06/02

コンセプトのリニューアル

 ここ最近、事務所のウエブサイトの情報を少しづつアップデートしていますが、このたび事務所のコンセプトについてもリニューアルしました。


コンセプトを「シンプル + エコ」から「アーツ + エコ」へとリニューアルしています。

ウエブサイトのコンセプト関連のページもアップデートしていますのでご一読ください。(リンクはこちら



事務所の活動を一言で言い表すのは、なかなか難しい、、、、のですが、最近のプロジェクトを振り返ると「シンプル」という言葉がフィットしない部分も多少あり、より包括的な言葉である「アーツ」という言葉に置き換えてみました。

詳しい内容はウエブサイトをご一読いただけますと幸いです。


まあ、また数年後にコンセプトをリニューアルしているかもしれませんが(笑、、、色々と模索しながら、建築家としての「思い」をキチンとお伝えすることが出来ればと思っています。


インターネットの時代というのは誰でも簡単に発信できますが、「言いたいことを正確に人に伝える」というのは簡単なようで難しいなあと、日々感じています。


こちらのブログでも「アーツ + エコ」なトピックをご紹介出来ればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。











2023/05/24

恵比寿N邸リノベーション

 ホームページでは既にお知らせしておりましたが、「恵比寿N邸リノベーション」プロジェクトを公開しました。

ぜひご一覧ください。(リンクはこちら


ブログの方でも現場の様子を何度か紹介しておりましたが、写真の整理やページ作成の時間がなかなか取れず、、、だいぶ時間が経ってからの公開となりました。


意匠的には既存の家具や調度品に合わせてシンプルな器を用意したリノベーションになります。







最後に、お施主様には家具が入った状態での撮影やウエブでの公開をご快諾いただき、誠にありがとうございました。


メンテナンスも引き続き、よろしくお願いいたします。



2023/05/20

都電のバラ

 先日、所要で荒川区へ。


個人的に初めて都電に乗りました。


都電は三ノ輪橋駅から早稲田駅まで、23区の東北部を中心に走っている路面電車ですが、なかなか利用する機会が無く、遅まきながら今回が初乗車となりました。


乗る前に都電の路線沿いに歩いていると、線路沿いに見事なバラが。




調べると、緑化事業の一環で沿線沿いの植栽可能なエリアにバラを植えているそうです。


現在は140種類程度のバラが植えられているとのことですが、ちょうど良いシーズンにたまたま訪れることができました。



ちなみに、都電は日中だと6-7分おきに運行しているそうで、かなり使い勝手が良いなあと思いました。




沿線には色々とありそうなので、また別の機会にお散歩で利用してみたいと思います。







2023/05/12

インタビュー記事のお知らせ

 すでにホームページの方ではお知らせしておりますが、建築家による住宅を紹介するウエブサイト「住宅設計.jp」さんに、林のインタビュー記事が掲載されています。

ぜひ、ご一読ください。(リンクはこちら



ちなみに、記事の中で、「ドールハウス」のようだと紹介されているのはこちらの模型。



阿佐ヶ谷ライト・エコハウスの1/30模型。

だいたい35cm角くらいなので、見た目はそれなりにインパクトがあります。

最近はCGで代用することも増えていますが、やはり模型は全体を一気に把握することができるので、設計においてとても重要なツールです。





そして、同じく記事中に紹介されている、トトロや風神・雷神のフィギュアがあるコーナー。



だいたい旅先で買ったお土産や展覧会のミュージアムグッズが多いのですが、だんだんと数が増えてきて、それなりのインパクトを持つようになってきました・・・。


やはりこういう立体物の収集癖というのは、建築家やデザイナーの人達では多い気がしますが、分野違いの方からすると新鮮で面白いのかもしれません。


まあ、オタク趣味全開で気恥ずかしい感じもしますが・・・(笑。




インタビューの記事に記述のある、「ドールハウス」と「フィギュア」の写真が無かったので、補足的にこちらにアップしてみました。






2023/05/09

バラ

 5月になると「バラ」の季節ですが、お散歩をしていると、路地や庭先、フェンス越しにバラが咲いているのを見かけます。






以前にもご紹介したことのある、中目黒の某企業の敷地内のバラ。



色々な種類のバラが道沿いに植えてあって、この時期の楽しみのひとつになっています。




住宅エリアを散歩すると、軒先に植木鉢を飾っているお宅を見かけることがありますが、そうした振る舞いが歩行者を和ませるものですし、手入れの行き届いている植木のあるお宅は在宅率が高く住まいの管理が出来ているという風に見えるため、防犯効果もあるそうです。



街に対して過剰に閉じるのではなく、どことなく振る舞いの優しさが伺えるような住宅を設計したい、、、と常日頃思っていますが、見事なバラを眺めながら、ぼんやりとそういうことを考えてみました。







2023/05/03

神宮外苑

先日、神宮外苑へお散歩してきました。






再開発で揺れる神宮外苑ですが、先人達の思いを汲んで、より良い環境が生まれることを願っています。。。






2023/04/03

桜@目黒川2023その4

 目黒川のサクラもだいぶ葉桜になってきました。





今年は満開になった後に花冷えというか、雨混じりの曇天が多かったせいか、満開後の花持ちが良かったような気がします。



とはいえ、そろそろ見頃を過ぎたかなあという印象です。


週末は人出がコロナ前のように凄かったですが、徐々に平時の目黒川に戻っていくかなと思います。



今年の桜レビューもそろそろおしまいかなあという感じですが、目黒川の様子がサクラが散った後もチラチラとアップしたいと思います。




2023/03/27

桜@目黒川2023その3

 今年の目黒川は2019年以来、4年ぶり(!)となる夜間のライトアップが復活しています。



照明無しでも十分に「映え」ますが、、、やはりライトアップされると独特の華やぎがあります。



今年は海外の方も多く見かけられ、賑やかさもだいぶ戻ってきた感じがします。







で、いつも目黒川ばかりなので、、、たまには別のエリアの桜を、ということで六本木ヒルズの毛利庭園の夜桜。

桜越しに霧がかった東京タワー。右にテレビ朝日社屋、左に建設中の麻布台ヒルズ。



これはこれで、非常に「映え」るというか、大規模な現代建築と美しい自然が対比的なコントラストをつくる、東京らしい桜の風景だなあと思います。






東京の桜は既に散り始めているので、今週はサクラが散って、暦の上でもあっという間に4月が来ることになりそうです。






2023/03/22

桜@目黒川2023その2

東京のサクラは本日満開だそうです。



目黒川沿いも、満開に近いかなあという感じです。 










まだ満開でない樹もありますが、だいぶ華やかな状態。





そして、川沿いから少し離れたウチの事務所にも花見客の方々の声や、警備員さんの誘導の声が聞こえてきて、盛況ぶりがうかがえる状況になってます。






今年は、花見関連の消費も好調、というニュースをテレビで見ましたが、ここ数年も反動もあってより賑やかな花見シーズンになりそうです。






毎年、ワンパターンなサクラのレビューですが(笑、、、なんとなくウキウキと高揚した気持ちになるのは毎年同じなので、またサクラの様子をアップしたいと思います。





2023/03/17

桜@目黒川2023

 毎年恒例の桜のレビュー。


本日の朝方は、だいたい1分咲きくらいかなというところ。




開花予想だと、このところの暖かさもあって、満開まで早そうな感じです。




桜の開花時期はだんだんと早まっているらしく、今年は平年より10日早いらしいです。

また、開花日の平均も30年くらい前と較べると5日程度早まっているそうです。



サクラの開花時期という、身近なところで温暖化を実感しますね。




ちなみに目黒川沿いでは、3年ぶりくらいに行灯も復活して、久々に賑やかな桜シーズンが復活しそうな雰囲気です。


花見客が多すぎるのもちょっと閉口するものですが、、、こうしてコロナ前の日常が戻りつつあるのは喜ばしいことです。



今年もブログに目黒川のサクラの様子をチラチラとレビューしたいと思います。








2023/03/08

沖縄視察その3:中村家住宅

 ちょっと間が空きましたが、沖縄視察その3。


中城城跡の近くにある、中村家住宅。

戦災で様々なものが失われた沖縄本島では珍しい、18世紀中頃に建てられたといわれる古民家です。国の重要文化財に指定されています。


中村家住宅では住宅本体だけでなく、周辺の環境も含めて遺されているため、往時の沖縄の暮らしぶりを偲ぶことが出来ます。




敷地南側のアプローチの路地からの眺め。
正面の塀は二重になっていて、写真で見えている塀の奥に「ヒンプン」という1.8m程度の顔隠し塀があります。
プライバシーを守りつつ、風雨から家屋を守っています。




塀越しに母屋を見たところ。
塀や舗装には琉球石灰岩が使われています。
堅牢な石で廻りを囲っているところが沖縄らしいですが、琉球石灰岩は乳白色の表情が柔らかい石なので、どことなく柔和な印象があります。
高さは1.8mくらいですが、高すぎず低すぎずで、中に入ると圧迫感が無くて妙な安心感のあるスケールになっています。




中庭から母屋をみたところ。

中庭に対して開放的なつくりになっています。





母屋から中庭を見たところ。

南側に開かれた中庭。写真左がアシャギと言われる客間で、右が高倉。広すぎず狭すぎず、心地よいスケール感の中庭です。




母屋の屋根にはシーサー。
写真ではわかりにくいですが、家の護り神として納得の迫力ある面構え。





母屋の中。風が通りそうな、開放的なつくり。






縁側から中庭を見たところ。

庇が深いので、夏の日射を防いでくれそうです。





こちらは台所。
大小のカマドが並んでいます。






裏手の高台から屋根を見たところ。
住宅は北から南へのなだらかな傾斜地に建っていて、段々状にレベルが変わっています。
加えて、フクギと言われる防風林によって風雨から護られる環境になっています。
高いところから見ると住まいと周辺環境の関係がよくわかります。
屋根は地元産の土を焼いた瓦をしっくいで固めたものだそうですが、独特の迫力があります。



高倉の中に展示されている、お役目を終えた先代のシーサー。

風化したお姿がなんとも味わい深いものです。
シーサーを誰がつくるのかは、瓦屋根の葺き師の親方に権利があるそうで、シーサーの出来栄えで職人の力量がわかるらしいです。

この迫力からすると、先代も現役も相応の力量の職人さんによって造られたのだろうと思います。







改めて写真を見返すと、沖縄の空の感じが印象的でまた行きたくなる、、、心持ちになります。
そして、ヘタな解説文よりも写真をメインにすることで雰囲気が伝われば、と思います。




まあ、最近サボりがちな更新をもう少し頻繁できるように、、、本職だけでなくブログもがんばりたいと思います。

ここ最近、ずっとこういうコメントしてますが・・・(笑。





2023/02/17

フィデウア

 気づけば2月ももう半ばを過ぎていますが、、、、やはり1月、2月、3月は早いものです。


ちょっと振り返れば今年の年末から年始にかけても会食が多く、幸いにして色々と美味しいものを食べられる機会に恵まれました。






写真は、ご近所のスペインバルでいただいた、「魚介のフィデウア」。
お米の代わりにパスタを入れてつくったパエリアをフィデウアというそうですが、初めて食べました。

パスタは短めのものだったので、あんまりお米との違和感無く食べられました。
パエリアをもうちょっともっちりさせて、おこげを含めた食感を楽しめるようなお料理でした。




外食は頻繁にする訳ではないのですが、普段行くお店が限られてしまって、近いのに行ったことが無いお店や、体験したことの無い料理は意外に多いものです。




まあ、お店やお料理の選択に限らず、新しいものに挑戦すると、また別の視界が開けてくるなあと思います。


世の中、「リスキリング」といった学び直しが流行りのキーワードのひとつになっていますが、自分自身も定番のスキルのみならず、常にアップデートしなければ、、、、と「フィデウア」を食しながら、ちょっぴり考えた次第です。





まあ、まずはブログやSNSをちゃんと更新せねば、、、と改めて肝に銘じつつ、年末年始の写真を見返していたところです。








2023/01/31

沖縄視察その2:中城城跡

 ちょっと間が空いていますが、沖縄視察の続きを。


昨年、ちょっとアップした世界遺産・中城城跡(なかぐすくじょうあと)。

中城城跡は、室町時代から築城されたらしいですが、現在は石垣が残るのみの城跡です。

ですが、そのロケーションや石垣の石組みが素晴らしく、日本の100名城にも指定されているそうです。





尾根沿いの起伏に沿った石垣と、その先に拡がる市街地と海。






丘の上にあるので、海岸線越しに沖縄本島を眺めることが出来ます。
海と空の拡がる、まさに天空の城。





遺構の中でも特に象徴的な、一の丸への入り口のアーチ。









一の丸の内側の石垣の上から見たところ。有機的な曲線を描く石垣が美しいです。







一の丸を出たところ。
石垣のちょっと朽ちた感じも、なんともいえない情感があります。







逆光で見た感じも、なんとも「映え」ます・・・(笑。






全体を俯瞰できる模型。

地形を活かしつつ、巧みに築城されている様が理解できます。




決して写真が上手い方ではありませんが、撮るだけで「映え」る写真になってしまう、、、のがよくわかるかと思います。



丘の上に立った時の開放感や眺望の良さは素晴らしく、この場所に城をつくった先人達の土地に対する感覚の鋭さは見事としかいいようがありません。



中城城跡は沖縄出身の友人に勧められて、予備知識をあまり持たずに訪ねてみたのですが、非常に印象深く、行った良かったなあとつくづく思う次第です。




沖縄では中城城跡以外にも色々行ったので、こちらのブログでも随時ご紹介してゆきたいと思います。




まあ、まずは更新頻度をもう少し上げないと、、、、いけないですね。










2023/01/14

あけまして

 しばらく投稿が滞っていましたが、、、、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。


年末年始はたまたま複数の締切が重なってバタバタと日々が過ぎてゆきました。


ここ数年、コロナのご時世もあってゆったりした年末年始になることが多かったのですが、久々にバタついた年末年始でした。。。





写真は実家の近く、九州大学跡地に保存されている大学旧本館とその廻りの更地、そして飛行機。


冬空に拡がる、更地が漠然と拡がる風景は記憶にある昔の景色と違ってなんとも寂しい感じがしますが、ここからまた新しい、いい街が出来ることを願わずにはいられません。


設計というシゴトでは大なり小なり更地から始まる訳ですが、より良い風景をつくるシゴトの端くれとして、この広大な更地を眺めつつ、気持ちを新たにした次第です。



改めて、本年もよろしくお願いいたします。