2021/06/30

晴れ間

 梅雨入りしてから、雨が降ったりやんだりで、変わりやすい天気が続いています。


そんな中で、短かい時間でも晴れ間が出てくると気持ちの良いものです。




中目黒にある、某ビルのフロアからの眺めですが、ちょうどビルを地平線のように見渡しつつ青空が拡がっているさまは、梅雨時の短かい合間の晴天ということもあって、より抜け感が感じられて気持ちいいものです。

ちなみに、手前のスロープのような斜め屋根の建物はスタンレー電気本社ビル。プランテックの設計です。





しばらく梅雨のジメジメとしたシーズンが続きますが、気持ちの上でも「晴れ」な気分を大切にしつつ過ごしてゆきたいものです。







2021/06/23

パターンクロス

 先日、恵比寿のリノベーションに使用するクロスを探しに、事務所の近所にある輸入建材メーカーのマナ・トレーディングさんにお施主様と一緒に伺ってきました。





写真はその際に選んだクロスのサンプルの一部。



各部屋のアクセントに使うためのクロスを探しに行ったのですが、結果としてアースカラーで植物柄のパターンクロスが集まりました。


海外のクロスは本当に色々な種類とパターンがあって、日本のクロスには無い独特のクセの強い味わいがありますが、使い方を間違えるとド派手な昭和感あふれるバブルな部屋になりかねない、、、ので、注意深くセレクトする必要があります。


今回選んだパターンはいずれも抑え気味の色彩とパターンで、結果としてエコっぽい優しい柄がならびました。



個人的に今の時代は、硬質なマテリアルに囲まれた空間よりも優しい有機的な質感のある空間の方が好まれる傾向にある気がします。



今回セレクトしたパターンクロスは意図的にそうしたものを集めた訳ではないのですが、そういう意識が根底に流れている結果として集まったものにも思えます。



海外製のパターンクロスはコストや納期の問題で頻繁に使用できないケースが多いのですが、お部屋の中に優しい情緒をつくる良いアクセントになるので、色々な場面でより使う機会を増やすことが出来れば、、、と思った次第です。







2021/06/19

パエリア

 昨今のステイホームにより自分自身の生活の中で改善されたことのひとつは、自宅で食事をする機会が増えたことです。


設計事務所は基本的に長時間労働なので、、、平日は夜までシゴトをしていたり、土日も打合せに出ることが多いのですが、休日は自宅で食事をつくって家族と過ごす機会が増えました。





という訳で、写真は休日に自宅でつくったパエリア。

具だくさんで彩りよく出来たので、思わず写真に撮ってしまいました。



たぶん昨年も同じような写真をブログにアップしている、、、のですが、ステイホームで家にいる時間が増えて、食事に手間ひまをかける機会が増えたのは自分にとって良い変化だなと思います。





週明けから緊急事態宣言が解除されるようですが、コロナ禍で変わった生活習慣の良い面は今後も継続できれば、と思います。







2021/06/17

あじさい

 今週から東京も梅雨入りしました。



事務所近くの目黒川沿いの緑地帯にもちらほらとあじさいが咲いていて、梅雨時の曇り空の下でささやかな彩りを加えてくれています。








あじさいといっても色々な亜種があるのか、咲いている場所や樹種によって色彩や大きさが違ったりして、目を楽しませてくれます。






こちらは某ビルの上階から見た、目黒川沿いの眺め。

ふだんは高い場所から見下ろすことが少ない目黒川沿いの風景ですが、こうして見ると川沿いが水と緑のうるおいをもたらしている感じがよくわかります。


やはり、緑や水のある都市というのは魅力的に感じるものですが、中目黒の目黒川界隈もそういう意味では理想的な都市環境のひとつだなあと改めて感じ入る次第です。




しばらく梅雨時のジメジメと不安定な気候が続きそうですが、緑を愉しむちょっとした余裕のある、朗らかな心持ちで過ごすことができれば、、、と思います。






2021/06/12

東京文化会館

上野で展覧会を観たあとに必ず通るのは東京文化会館。

巨匠・前川國男の代表作のひとつです。




コンクリートのマッシブな庇がカッコ良いです。



写真はバックヤード側のものになりますが、バックヤード側も一切手抜きをせずに緻密なデザインが施されています。



随分昔のことですが、コンクリートの保護剤として赤い塗装が建物全体に塗られていた時期がありました。

その時は汚れもあいまってちょっと重々しい感じで、あまりいい印象が無かったのですが、25年くらい前に大規模な修繕があった際に建造当時の姿に復元されました。

復元されると、打放しコンクリートの美しさが蘇り、石材やガラスを組み合わせた密度の高い迫力のあるデザインだなあと思うようになりました。



ちょうど、前川國男の師匠であるル・コルビュジエの国立西洋美術館と対面する形で建っていますが、この上野に関しては前川の建築の方が迫力があるように感じられます。


もうすぐ60年くらい経つ建築ですが、前川國男という建築家の丁寧で緻密なシゴトが結実した、良い建築だなあと前を通るたびに思います。



実は美術館に行くために前を通るばかりで、中のホールで催されているコンサートに足を運んだことが無い、、、のですが、一度本格的なクラシックのコンサートにも足を運んでみたいものです。




今後、昭和の文化財にもなりえる、東京の名建築のひとつです。







2021/06/05

鳥獣戯画展

先日、 緊急事態宣言で休館していた東京国立博物館で再開された「国宝 鳥獣戯画のすべて」展に行ってきました。


鳥獣戯画は甲乙丙丁の4巻があるらしいのですが、その4巻と本来は鳥獣戯画に含まれていた絵の一部である、「断簡」も出展されていて、いわば鳥獣戯画ファミリーが勢ぞろいして見られるという、大変貴重な展覧会です。






会場内は残念ながら撮影禁止でしたが、入場者数の制限をしているので比較的ゆったり見ることが出来ました。


そして、鳥獣戯画として一番有名な「甲」巻については動く歩道(!)に乗って見学するという、新しい試みがなされていました。


鳥獣戯画の甲巻は長さ11メートルくらいの巻物なので、動く歩道でゆっくりと進行していくと映画を見るかのごとくに画面が流れてゆくのでけっこう楽チンで見やすいなあと思いました。加えてじっと立ち止まる人も出ず滞留も起こらないのでスムースに見られました。個人的に、巻物のような横に長い絵画においてはぜひ採用してほしい展示方式と思います。


鳥獣戯画の各巻に共通しているのは、動物や人々がいずれも楽しそうに生き生きとした筆致で描かれている点と思いますが、遊びや楽しさ、笑いにあふれた姿を黒一色の毛筆で一気に描いた画風は現代の漫画の源流の一つとされるのも納得な気がします。

特に今はコロナ禍の最中でもあるので、こうした笑いのある楽しい世界の描写はちょっとココロに沁みいるものがあります。


およそ800年前の絵画ですが、時代を超えた普遍的な魅力のある絵画だなあと、実物を観て改めて実感した次第です。




展覧会は6月20日まで延長されており、なかなか予約もとりづらい展覧会ではありますが、貴重な傑作のそろった大変オススメの展覧会です。




2021/06/01

ブーゲンビリア

 お昼時に目黒川近くの住宅街を歩いていたら、とある住宅のコート部分にブーゲンビリアが咲いていました。



建物3層分はあろうかという見事な大きさで、ピンクの色味が鮮やか。


ブーゲンビリアは5月くらいに花を咲かせるそうですが、ここまで大ぶりで鮮やかな感じはなんとなく日本離れした南国っぽい風情を感じさせます。



事務所にもほど近い場所なのに今まで気づかなかった、、、のですが、近所にもかかわらず全く行かない、見知らぬ場所は結構多いなあと改めて気づかされました。



コロナ禍以降は特に家、事務所、スーパーのみの往復が多いのですが、たまにはルートを変えて歩いてみると新たな発見があって気分転換にも良いなあ、、、と思った次第です。



6月に入っても緊急事態宣言下という状況が続きますが、、、日常にもちょっとした余裕を持って、ちょっとした楽しみを発見しながら生活できればと思います。