2009/11/11

ポーランド

今日は、ポーランドでケンチクをやっている、前職の元同僚の友人が訪ねてきてくれたので色々話しを聞きました。
ちなみに先日はイギリスで、今日はポーランドと国際色豊かですが、前職の事務所の特性上、自ずと国際志向の人材が集まる、という結果ではあります。

ポーランドもご多分に漏れずかなり厳しい状況らしく、西欧方面の国々で働いていた方々が戻ってきてたりとか、シゴトの数自体がかなり減っているようです。
で、日本に戻る予定で帰国したのかなあ、と思っていたらしばらくあちらでがんばる、らしい。

聞くと、公開コンペとかそれなりに数はあるらしく、仕事を獲るチャンス自体は少しはある、と。
彼は数年前にそういう公開コンペで一等を獲って、現地で独立、という方向で動いていたみたいなのですが、リーマン・ショック以降どうも動かないとのこと。
でも参加できるコンペがまだ色々あって、多少なりとも希望は持てる状況であるのでポーランドでやってみる、ということでした。

やっぱりそういう将来の希望が持てる、というのは大事な気がします。

日本ではここ10年来、公共コンペは実績と会社規模重視になって若手が排除される傾向が顕著です。
なので皆、住宅にこぞってシフトしていて、近年活況を帯びている建築家住宅、というのも若手が仕事を得るチャンスが少なくなっている、という状況の裏返しでもあります。
最近の日本のケンチクをめぐる状況というのは、そういう点からもかなりお寒い訳ですが、そこに建築家の供給過剰な状態も加味して、なんだか共喰い的な状況になっているなあ、というのが実感としてあります。

東京の街角で石を投げると建築家か写真家に当たる、、、という話しも昔からありますが、我々が事務所を構えているナカメでも1街区1建築家はいるんじゃないか、、、という気もします。
さらに目黒川沿いに限れば1建物1建築家もまんざらありえなくはない、、、という感じはします。
石投げたらホントに当たるような。

とはいえ、皆それなりにやっているので、まだ日本でも希望はあるかなあ、と。

それと、話しながら改めて感じたのは、人間メシ食いながら生きているのと同時に、日々希望とか夢を食いながら生きている動物だなあ、ということです。
「明日がある」という歌もありましたが、やっぱり明るい未来が待っている、と思えることは生きていく上での活力になっていることは間違いないです。
建築家というのは、まだ見ぬ建物に思いを馳せてシゴトをする訳で、そういう傾向は特に強い人種かもしれないです。職業的に定着している長時間労働に耐えうる、というのはそこが大きいかと思います。

ちょっとお題からそれた話になりましたが、その他のポーランド情報はまた今度書こうかと思います。