先日の三渓園の続きです。
臨春閣は、残念ながら内部の撮影禁止でしたので、内部の様子はお伝え出来なかったのですが、三渓園の中でいつでも内部に入れるのが、「旧矢箆原家住宅(やのはらけじゅうたく)」です。
この住宅は、合掌造りで有名な飛騨白川郷のエリアにあったものですが、ダム建設に伴って水没となることから昭和35年に三渓園へ移築されてきたものです。
建物の外観。映画のセットのような佇まいの住宅です。
上階には登れませんが、白川郷の他の民家同様に、上階は養蚕のスペースになっています。
この住宅は重要文化財に指定されていますが、文化財となっている建築物としては珍しく、毎日、囲炉裏に火を入れているそうです。
囲炉裏の煙は、茅葺き屋根の防虫効果もあるのですが、こうして火が入ることで建物が生きている感じが、実感できます。
そしてちょっと座敷わらしでも出てきそう、、、な雰囲気を感じます。
こちらは家の一番奥にある、書院の様子。
民家の書院としては大変立派なものです。
書院の欄間の意匠。
扇を散りばめたデザインが大変オシャレです。
おそらく養蚕やその他の産業で非常に羽振りが良かったのかもしれませんが、建物の大きさや凝った意匠を含めて、迫力のある民家でした。
臨春閣の内部の意匠も、この民家に劣らぬ大変素晴らしいものでしたが、写真が撮れなかったので、その代わりに、という訳ではないですが、、、、こちらの民家のインテリアの写真をアップしてみました。
三渓園には重要文化財が10棟あるそうですが、外から見るだけでも見応えのある建築が多くあります。
紅葉の季節も三渓園の庭園巡りに良いシーズンのようですが、また訪れてみると新たな発見や気づきのありそうな庭園・建築施設だなと思います。