2011/10/04

熊本2

熊本の続編です。

ケンチク関係で熊本で見るべきものといえばやはり熊本城。
残念ながら西南戦争時に天守閣等、主要な部分は焼失してしまったみたいですが、連綿と連なる石垣をはじめとした遺構には圧倒されます。



曲線美。ですね。
反りの加減が美しい訳ですが、400年前の工作機械の無い時代にやられた造作物と考えると改めて感慨深いものがあります。




天守閣。実は上屋部分はコンクリート造だったりするのですが、天守閣の場合、内部空間は多くの場合極めて簡素な造作で、むしろ外観に象徴的な意味を持たせるために荘厳な意匠を施しているように見受けられます。

なので、多くのビジターが鑑賞して景色を楽しむことができる、という利便性や耐震性を考慮するとコンクリートによる再現もアリだなと思いました。


天守閣の内部。コンクリートの柱梁と石垣が新旧のコントラストをつくってます。
意外に新鮮な組み合わせ、というか、、、力強さにちょっと萌えます・・・。


熊本城では最近、客殿部分を再現しているのですが、そちらは木造で完全に復元していて、それはそれで、やはり見ごたえがあります。






お城というのはランドマーク的な意味合いも多分にありますが、お城のようなランドマークが街中からチラリと見えたりするのは、都市のアイデンティティを認識する上で大きな意味を持つと思います。

東京でいえば東京タワーとかスカイツリーとか、六本木ヒルズあたりがその辺の役割を担っている訳ですが、東京にも江戸期、明治期の歴史的な建造物がもっと残っていればなあ、、、とか時々残念に思ったりもします。

熊本というのはそういう意味で幸福な都市なのだと思います。スケールや歴史性からすると金沢とかが近いかもしれません。
先回も書きましたが、こういう都市が元気なのは良いことです。