外出自粛要請が続く中、リモートワークで働くケースも増えているかと思います。
おウチのどこでデスクワークをするかというのはけっこう悩ましい問題かもしれませんが、当事務所で設計した住宅においてもちょっとしたワークスペースを設けてほしい、というリクエストを受けることがよくあります。
多くの場合、キッチンの脇に小さなデスクのような造作家具をつくってそこにPCやネットが使えるようにコンセント類を仕込み、上部に棚板をつくって、そこをワークスペースとしています。
今回は、そうしたワークスペースの一例として、マンションリノベの「広尾H邸」のワークスペースをご紹介します。
この写真はリビングから見たところ。
枠で囲まれた開口部の奥に見えているのがワークスペースです。
ワークスペースのある部屋は細長い空間になっており、キッチンとひとつづきになっています。
写真はワークスペース側からキッチンを見たところ。キッチンスペースにワークスペースが付随しているという方が正しいのかもしれませんが、窓際の日当たりの良い場所をワークスペースにして、長時間座り続けるデスクワークの時に自然光が入るような快適な環境をつくっています。
ワークスペース廻り。
天板は人工大理石を一体成型でつないだカウンターで、奥側のキッチンまでつながっています。
左側にワインセラーがちょっと見えていますが、諸々の異なる機能や器材の寸法を調整しながら違和感なく一体的に納めることが出来るのは注文住宅ならではといえるかもしれません。
壁面はガラスモザイクタイルですが、目線に近い場所にモザイクタイルのようなピースが細かくてクラフト感のある素材を使うと圧迫の無い印象になります。
決して大きなスペースではないですが、最近はペーパーレスの流れが強くなっているのでノートパソコンやタブレットが置ける静かな環境があれば仕事が出来るのかなとも思います。
今後、リモートワークの流れがより強まっていく気もしますが、そうした時代の流れによっても住宅に求められる機能やスペースもどんどん変わっていくのかもしれません。
KHアーキテクツでもそうした変化に応えつつ、持続可能な住まいのあり方を引き続き追究してゆきたいと思っています。