2011/11/12

沈金細工




輪島漆芸の沈金細工。



9月に出席した高校時代の友人の結婚式の引き出物です。
かなり自慢になりますが、、、、これも高校時代からの友人、じゃり道工房、上野明弘君の作です。



高校時代、質実剛健かつ文武両道を美徳とする気風の学校にあって、美術部という文化系の部活はかなりマイナーな存在、、、でした。

とはいえ、そんな校風に関係なく絵を描いたり、彫刻つくったり、年に一回、体育祭の応援用のバックボードという、4m×25mくらいの大型の壁画を皆でつくったりと、モノをつくる、ということの楽しさを満喫していました。

その頃、美術部の同学年のオトコは3人いて、放課後は昭和2年築の古い校舎の屋上に戦後増築されたペントハウスのオンボロ美術室に直行、6~7時の退室時間までどっぷり一緒に過ごしていました。

どちらかというと、教室よりも美術室が断然楽しかった、、、ものです。
そして、モノをつくってお互いに批評したり、議論したりの切磋琢磨で、純粋かつドップリその楽しさにハマっていた時代、だったかもしれません。





その後、20年近く時間が流れて、ひとりは理化学の研究者、ひとりは沈金作家、そしてもうひとりは建築家になりました。





この引き出物は沈金作家が理化学の研究者に贈った、ココロの籠ったお祝いの作品、ということなのです。


なので、この沈金細工を見ると、その頃の光景が目に浮かぶようで、なんとなくその時代に戻されるような、不思議な感慨を覚えます。


そして、コイツ、やってるコトが高校時代が変わんねえなあ、、、と笑みを浮かべたくなるような。


色んな試行錯誤や偶然の出会いを経た結果としてのそれぞれの職業の選択、ではありますが、モノをつくったり、何かを探求したりすることの原点が、高校時代にあったのかなと思います。


ちょっと青臭い内容ですが、、、時々、原点を見つめることは必要だなあと思いますし、そんなことを喚起してくれる、一生ものの作品、としての沈金細工なのでした。