中目黒在住ですと日比谷線はよく使うので、必然的に恵比寿駅も頻繁に訪れることになるのですが、コロナ禍で外出の頻度が減る中、ふと気づいたらいつも傍らを通っていた公衆トイレが建て替えされていて、真っ白な箱になっていました。
先日まで新国立美術館で個展も開催されていた、アートディレクター佐藤可士和さんによるデザインの公衆トイレだそうです。
これは日本財団が主催しているプロジェクトで、渋谷区内の公衆トイレを著名なデザイナー、建築家にデザインを依頼して刷新するという「THE TOKYO TOILET」プロジェクトの一環でつくられたもののようです。
現在までに10あまりの公衆トイレが竣工しているようで、ウエブ媒体やSNS上でも斬新なアイデアのトイレがいくつか紹介されています。
中には斬新すぎて実際の使用はどうなのか、、、と思わせるものもある気がしますが、汚れていて使いづらそうなイメージのある公衆トイレのあり方に一石を投じるという意味では非常に意義があるプロジェクトではないかと思います。
ちなみに、写真の佐藤可士和さんのトイレは後ろ側に入り口があってそこから各個室に入る設計になっていますが、駅前にあって利用頻度が高そうな場所にある公衆トイレなので、白くて存在感のあるこのトイレがどのように使われていくのか、興味深いところです。
また、このプロジェクトのトイレはすべて渋谷区にあるので、トイレ巡礼(笑、、、、をしても面白いかもしれません。
いずれにしてもトイレの設計というのは人間の根本的な生理現象に関わる部分のデザインになるので、建築家・デザイナーの基本的な力量が問われるものと思いますが、アイデアもさることながらそういうセンシティブな面の配慮が上手くなされているか、という視点からも各トイレを比較してみるとより面白いのではないかという気がします。
個人的には同じ恵比寿の通称「タコ公園」にある、槇文彦さん設計の通称「イカトイレ」、はなかなか使いやすそうな感じでしたが、まだ2トイレしか実物を見ていない、、、ので、トイレ巡礼、してみたいと思います。