雅叙園は式場で有名ですが、その建築でも有名です。
「昭和の竜宮城。」というのは建て替え前の雅叙園のニックネームですが、バブル最盛期に建て替えられた現在の建築も、古い建物の装飾アイテムを随所に使い趣向を凝らした、まさにバブル建築の頂点、といえます。
バブル建築、というと金満主義的で恥ずかしいくらいに派手で豪奢、という印象ですが、逆にいうと今の経済状態ではなかなかつくれない、予算が青天井という状態を体現している稀有な建築、ともいえます。
ちなみに前職の事務所が近かったので、ランチで何度か行ったことはあったのですが、本格的に中に入ったのははじめてでした。
ということで写真をざっといくつか。
「目黒雅叙園」のサイン。
アプローチの鏝絵。
5層吹き抜けアトリウム。
式場前廊下。
式場前廊下障子のディテール。
宴会場エントランスホール。
壁面、天井に鏝絵。
宴会場待合場トイレ前の床柱。
一木彫りです。
1階トイレ入り口。
エレベータ扉。
螺鈿細工です。
ということでざっと建築ツアーでした。
この写真を見るだけでも如何に凝っているか、、、わかるかと思います。
新館の設計は日建設計ですが、まあこれだけ大規模な施設に旧館の工芸品を集めて良くぞ新しい建物の中に新しい部分と違和感なくまとめきったなあ、と思います。
ちょうど学生時代に建築を学び始めた頃に建ったのでよく覚えているのですが、建築の専門家からの評判は著しくなかった気がします。
ただ、バブル崩壊後、20年ともいわれるロストジェネレーションの時代を経てみてみると、これだけ伝統工芸の技術を現代建築に織り込んで、良くも悪くも凝りに凝っただ大規模施設というのは、もう出来ないのでは、という気がするし、時代の勢い、というのを感じざるをえません。
たぶんこれから中国あたりでこういう上質な豪華絢爛な建築、というのがどんどん出てくるかと。
まだ単にバブルっぽうのが多そうですが。。。
で、最後になおやくん、オメデトウ、良い結婚式をありがとう!