池尻のリノベーションの続きです。
リビングの様子。クロスをダークなベージュにして、かつ同じデザインの造作棚をつくることで手前と奥の部屋の要素を統一し、視覚的なつながりをつくるようにしています。
石貼りの壁面はほぼ完成しています。隣の壁面のクロスは、石の素材感や既存の建具の色味に合うようにアクセントとして少し違う色を入れています。
キッチンの壁面にもタイルを貼っています。
少し素朴な質感のあるマテリアルを合せることで全体に柔らかみのある雰囲気をつくっています。
この部屋だけは思い切って濃い目のブラウンにしてみましたが、ちゃんとシックに落ち着いてみえたので、ちょっと安心しました。
今回、既存の床材や建具を残しながらの改修だったのですが、こういう場合は新しい要素が既存の要素と対立や矛盾を起こさないように調子を合わせていく必要があります。
こういう「調子を合せる」というのは、音楽でいう調律=チューニングに近い作業に感じです。
バラバラに合っていない要素をあるルールのもとに統一していく、ということですが、色を変えるとかちょっとしたことだけでもだいぶ印象は変わって劇的に良くなることがあります。
そうしたこともリノベーションならではの醍醐味、といえるかもしれません。
最後に現場からの帰り際の歩道の写真。
いちょうの落葉のアンサンブルが見事なものです。
やっぱり自然の生み出す調和にはかなわない、、、なあと思います。