2010/05/18

写真のアップ

先日撮影していただいた「TELL」と「桜丘UM邸2」の竣工写真をHPにアップしました。(こちら

ご覧いただければ幸いです。


我々の事務所のプロジェクトは形や色が割とポップなところが特徴と思っています。

日本の現代建築というのは禁欲的でミニマム、モノクロームもしくは木などの素材そのままの色彩、というのがおおざっぱに共通した特徴なのですが、そのあたりのデザイン的な傾向に捉われないようにすることは意識しています。

上記は建物が「建築家の作品」らしくなる方法の一例、ともいえるわけですが、そうした規則を課すことで捨てられてしまうかもしれない、規則の外側にある可能性を模索したい、という気持ちがあります。
あとは、建築をよく知らない一般の方に対してもデザインの魅力が共有できるかどうか、という点を考えると、禁欲的でカッコいいモノ、ではなくてポップでカワイイもの、の方が実は有効な場合もあるのではないか、ということを思っています。

今回HPにアップした2つのプロジェクトはそういう考えを背景につくられています。
もっとも、つくっている時から理詰めで考えている訳でもないのですが、改めて写真という媒体を通して、出来あがったものを見て考えを整理するとそういうことかな、と思う訳です。

まあ、建築というのは理詰めでつくっていける部分も多分にありますが、言語化しにくい感覚的な要素というのも多々入っていて、例えばある部分の色を特定の色に決定した理由に完全に理論化できる要因というのは無かったりします。

そういう感覚的なあいまいさを含んでいるところが、つくり手側からみた建築の魅力かもしれません。

ということで、またこれからもがんばっていきたいなあ、と完成したモノを見ながら改めて思う次第です。