2020/11/28

府中の住宅プロジェクト、スタート

 ブログでは久々のプロジェクトのレビューになりますが、府中で住宅のプロジェクトがスタートしました!


ホームページでご覧いただいた「奥沢のコートハウス」を気に入っていただき、KHアーキテクツに設計をご依頼いただきました。




写真は初期スタディ案の模型。

奥沢の住宅と同様に、エコ仕様で中庭を中心に住空間が緩やかにつながる、シンプル+エコなコートハウスになりそうです。



設計はまだまだ始まったばかりで、これからが本番です。

デザインや現場のプロセスは折々にこちらのブログでもレビューできればと思います。




Y様とご家族の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします!





2020/11/24

渋谷の夕景

 先日、渋谷のスクランブルスクエアの商業施設に立ち寄った際、商品ディスプレイの間から渋谷から新宿方面の眺めが一望できました。



真ん中に山手線、左側にハチ公交差点、右側に宮下公園、奥に新宿の高層ビル群が見えます。




こうして新しく出来た高層ビルの高いところから一望するとちょっと新鮮に感じます。

このスクランブルスクエアの屋上には展望デッキもありますが、おそらくそこから見渡す渋谷、東京の風景はより気持ちのいいものだろうなと思います。




実は高所恐怖症ぎみですが、、、安全な場所にある高いところから眺める風景はけっこう好きです(笑。






最近は高層ビルが珍しい建物ではなくなっていますが、ビルの建つロケーションによって見える眺めが違うので、それぞれのビルからビューを望むのも一興かなと思います。










2020/11/17

イタリア視察:フィレンツェ4

 すでに一年以上経ってしまいましたが、、、イタリア視察の続きです。


今回はダビデ像で有名なアカデミア美術館についてです。


アカデミア美術館は、ミケランジェロ作のダビデ像が展示されていることで有名な美術館です。

行った当時はご多分に漏れず観光客でごった返していました。。。



天窓のあるドームの真下に屹立しているダビデ像。

光の美しい、劇的な演出です。






像の高さは約5メートルだそうです。

人と対比すると大きさがよくわかります。

ミケランジェロの彫刻作品としては最大クラスかと思いますが、ミケランジェロは筋肉質で力強い男性の像のクリエイションに関して右に出るものがいない、、、という感じもします。500年前の作品になりますが、その普遍的な美の力は現代の我々に十分感じることが出来るかと思います。




そして、このダビデ像以外にもミケランジェロ作による未完成の像があります。





「奴隷像」として知られるこれらの彫刻も有名な作品です。

未完成ながら、石の中でもがくように体をねじらせている像はもしかすると完成品よりも迫力のある、独特の魅力があります。





たしか、中学か高校時代の美術の教科書に載っていて、未完成の作品の中にも「美」がある、というような趣旨の解説だった気がします。

未完成の美、というのがちょっと学生時代の自分にとってすごく印象的でしたが、異なる目線から物事を観るとまた新しい視点があり、様々な視点の中に複合的にものの見方がある、ということを示唆してくれたようにも思います。



まあ、難しいことを考えずに現地に行ってアートを体感するのが一番良い訳ですが、改めてこれらの写真を見てみると、制約無しに再訪できる日がいつ訪れるかなあ、、、思わずにはいられません。



まだまだコロナ禍の厳しい昨今ですが、制約なく自由に往来できる日々が近々に訪れることを願うばかりです。





2020/10/29

栗きんとん

 秋の夜長に栗きんとんをいただきました。




中津川の松月堂さんという和菓子屋さんの栗きんとん。

栗と砂糖しか使っていない、昔ながらの製法ということで、シンプルながらも滋味深い味わいのお菓子でした。



今年は夏から秋への移り変わりが唐突にやってきましたが、寒暖差が急だとなんとなく四季の情緒も感じられず、残念な感じもします。




とはいえ、こういう季節ものの食べ物をいただくと、四季をより実感できる、、、気がします。


やはり四季折々に旬の美味しい食材をいただくのが健康にも良いのだろうと思います。


どうもごちそうさまでした。





2020/10/20

葛西臨海水族園

 久々に葛西臨海水族園に行ってきました。

葛西臨海水族園の建物は改築の話が進んでおり、谷口吉生さん設計の建築が存亡の危機にさらされています。

今回は谷口研究所でこの建物を担当されていた矢板久明さん、村松基安さんという実力派のベテラン建築家お二人に直々に案内していただけるという貴重なツアーにたまたま参加することが出来、内部を見学してきました。



平日の雨天だったので、人がいない状態でガラスのドームが撮れました。いつも人がワンサカいて、建築をベストアングルで撮れない、、、というのがささやかな悩みだったので(笑、今回ラッキーな雨、、、と思ってしまいました。
このガラスのドームは鉄骨とガラスの組み合わせがとてもシンプルかつ繊細で、30年経った今も色褪せない魅力があります。




こちらも定番のマグロの回遊水槽。
目の前で泳ぎ回る大きなマグロはいつ見ても迫力があります。




こちらはメンテナンス用のキャットウォークからの眺め。水槽の上からのぞくことも出来、水族館の裏側の設備が垣間見えます。



ちょっと劣化している部分はあるものの、展示施設としてはまだまだ十分に魅力的なケンチクだと改めて思いました。

しかし、東京都は設備の劣化やバリアフリーの不備を理由に改築や建物そのものを取り壊すか、水族館でない用途への改築を検討しているそうです。

現役で十分通用する上に、将来的には他の谷口建築と合わせて世界遺産にもなりえるほどのクオリティのある建築であると思っていますが、経済的・商業的な論理が優先される状況が解体が取りざたされる背景にあるようです。

とはいえ、こうした建築の価値を正確に評価して、その価値を発信してゆくことが文化・
観光資源としてもより有効ですし、持続的な社会の実現、という観点からも効果的ではないかと思います。



現況では取り壊しという最悪のケースは避けられそう、、、というニュースもありますが、まだまだ現役の名建築を活用し、維持してゆくことの重要性をキチンと伝えることがより必要なのではないかと、強く考えさせられた機会でした。




今後、事の行く末を見守る状況が続きそうですが、微力ながら何か貢献できればなあと思った次第です。



2020/10/10

お刺身

 今年はコロナ禍の影響で外食を控える日々が続いていましたが、個人的に、ここ最近になってようやく飲食店に出向く頻度がコロナ禍以前の状態に戻りつつある感じです。




写真は、近所にある居酒屋さんの刺身盛り。

鯛、鮭、ぶり、まぐろ、いなだ、タコ、さば、きびなご・・・。

新鮮かつ大ぶりな身のお刺身で、大変美味しくいただきました。



こういう質・量・コスパを満たすようなお刺身は都内近隣のスーパーではなかなか売っておらず、魚介が得意な居酒屋さんならではの味わいだなあと思います。




鮮魚の味わいをなんとなく忘れかけていたので、久々のお刺身がちょっと新鮮でした。



やはり日常生活の変化がコロナ禍以降に色々と起こっていると思いますが、良くも悪くも食生活も変化していることに改めて気づいた次第です。






2020/10/05

石元泰博展@写真美術館

 恵比寿でリフォームの打合せをした後の帰りしな、東京都写真美術館に立ち寄ってみました。

写真美術館では現在、桂離宮等の建築写真で有名な写真家、石元泰博さんの展覧会をやっています。


石元さんは2012年にお亡くなりになられていますが、今年は生誕100年ということで、写真美術館、オペラシティアートギャラリー、高知県立美術館の3館でそれぞれ回顧展をやっています。


写真美術館では「生命体としての都市」、というテーマで回顧する展示でした。



写真は展覧会で買った絵ハガキですが、1950年代のシカゴの都市の写真です。

今回の展覧会のポスターにもなっている写真ですが、幾何学的でキリッとした画面の力強い構成が気持ちの良い写真です。



展覧会はこうした主にモノクロの写真をひたすらシンプルに並べた部屋がテーマごとにまとまっており、そのシンプルでミニマムな雰囲気がなかなか心地よい空間になってました。



作品はシカゴだけでなく、1950年代から2000年代にいたるまでの様々な表情の東京を写した写真がセレクトされており、それぞれの時代の空気を鋭く捉えた見応えのある作品群が展示されています。



モノクロの写真が多いのでちょっと地味な感じですが(笑、実は奥が深くて色んな視点から楽しめる展覧会だと思います。




芸術の秋のお散歩に、ちょっとオススメの展覧会です。




2020/10/01

日比谷公園

 先日、映画を観に日比谷ミッドタウンに行きました。


日比谷のミッドタウンは2018年に開業してからあまり足を運ぶ機会がありませんでしたが、今回はたまたま観たい映画があったので、久々に訪れてみました。



映画館としてはシネコンで人気のあるTOHOシネマズが入っていて大小さまざまな映画が観られるコンプレックスになっています。

おそらく都内でも屈指の規模のシネコンかなと思います。


TOHOシネマズのインテリアは撮影しなかったのですが、、、その巨大なロビーから眺めた日比谷公園の景色がなかなかの絶景でした。





日比谷公園の緑越しに東京のスカイスクレーパーが見えていますが、この空の抜け感がなかなか気持ち良いです。



都内にいるとこういう開けた空が見られる場所は限られますが、10階以下の高さからこういう景色が眺められるのはゼイタクだなあと思います。



TOHOシネマズも新しくてシートもロビーもゆったりしていたので、何か映画を見る際には絶景を堪能しつつブラリと出来る、オススメのシネコンです。





2020/09/26

ケンチク@つくば

 住宅のメンテナンスでつくばを訪れたついでに、つくば駅界隈でお散歩がてら2つのケンチクを見に行ってきました。






ひとつめは伊東豊雄さん設計の「つくば南駐車場」。1994年竣工。
建築家が立体駐車場を設計するのは珍しいですが、当時のつくばの中心市街にはモータリゼーションの時代に合わせて複数の立体駐車場を造る計画があり、その一環でつくられました。低層部にはショールームやオフィス等のテナントが入っています。テナントは当時から入れ替わってだいぶ様変わりしていますが、鉄骨のスケルトンフレームに外部にせり出したスロープやアルミルーバーがつくる軽くて透明な感じがまだ健在で、古さを感じさせないライト・コンストラクションの建築です。









もうひとつは谷口吉生さん設計の「つくばカピオ」。1996年竣工。
アリーナと劇場を中心にした複合文化施設です。
建物前面にある広々としたキャノピーと列柱のある大空間が外部との中間領域をつくっていて、茫漠としたつくばの都市スケールに対応しています。こちらもスチールとコンクリートによるスッキリとしたミニマルでモダンな空間で、つくばの雰囲気にマッチしていると思います。


いずれも25年くらい経過していて、多少ヘタレた部分はあるものの、十分に現役で使われていました。


そして、今だに自分の自慢なのですが、この2つの建築が工事をしていた当時、監理業務の為に現場に常駐していたそれぞれの設計事務所で模型づくりのアルバイトをしていました。
そして、25年を経た今でも当時の担当スタッフの方々と付き合いがある、、、のは嬉しい限りです。




当時は25年後にどうなっているかを確認しに訪れることになるとは思ってもいなかったですが、担当スタッフの方々に色々と教えていただいたことを含めて、大事な自分の原点のひとつであり、ケンチクに一番ロマンを感じていた時期にこうした著名な建築家の工事現場を経験出来たことは、大きな糧になっています。





それにしても、その間に自分がどれだけ成長が出来たか疑わしい気もしますが(笑、、、、25年の風雪に耐えて健在なこれらのケンチクに恥じないように、自分のケンチクを丁寧につくってゆきたいと思います。







2020/09/23

メンテナンス@つくば

 先日、設計監理した住宅のメンテナンスでつくば市に行ってきました。


MINI Step House(みどりのK邸)」としてウエブサイトでも紹介している住宅で、2013年に竣工しています。

早いもので竣工して約7年が経過しました。


その間、工務店さんによる細かい修繕を何度かしつつ、お施主さま自身によるメンテナンスも積み重ねて、ちょっと味のある風合いを出しているように思えました。



写真は外観の一部ですが、設計者は基本的に新築時の状態で記憶が止まってしまう、、、ので、7年を経て大きく育った植栽やご家族の自転車や道具類に住まいが重ねた月日を感じることが出来、少し感慨深いものがありました。



7年といってもあっという間に過ぎてゆくものですが、手掛けた住まいがエイジングを重ねながら、傷んでいるというより風合いを増してように見えるのは、身内のひいき目かもしれませんが、ちょっとホッと、そしてほっこりしました。



これからもご家族と共に良い年の重ね方をしてほしいなあと思いますが、Kさまにおかれましては引き続きお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。








2020/09/04

深川めし

 エリアソン展の続きの話になりますが、東京都現代美術館の最寄り駅の清澄白河駅界隈は江戸時代の漁師町の名残で深川めしが名物になっていて、伝統的な深川めし、深川丼のお店がいくつかあります。


ちょうど駅に着いたのがお昼どきだったので、深川めしのお店に初トライしてみました。





アサリたっぷりの深川めし。


きざみのりや生卵2個に加え、ネギやたっぷりのごはんが汁の中に埋蔵されていて、ボリュームだっぷりの丼物です。


アサリは見た目以上にたっぷり入っていて、なんだか半年分くらいのアサリを一気に食べた(笑、、、気分でした。


そのくらい食材を存分に使ったご飯で、アサリの入った出汁も滋味深く、寒い時期だったら体が暖まるご飯だなあと思いました。




思えば、現代美術館が出来たのは25年くらい前で、それから年一回くらいは通っている場所なのですが、一度も深川めしをご当地で食べたことが無かったので、今回ようやく念願かなった、、、という感じです。


まあ、日曜お休みのお店もあるので、なかなかタイミングが合わなかっただけかなと思いますが、清澄白河はどんどんオシャレなお店が増えていて美術館詣でのついでの街歩きがより楽しみになったエリアです。



そして、25年の変化を明確に実感できるエリアのひとつ、かもしれません。



時が経つのは早いなあ、、、と思います。



2020/08/28

オラファー・エリアソン展

 先日、東京都現代美術館に「オラファー・エリアソン展」に行ってきました。

オラファー・エリアソンはデンマーク出身のアーティストでエコロジーやサステナビリティの視点を踏まえたアートを数多く手掛けています。

近年は建築プロジェクトも発表していて、その活動が大変注目されているアーティストです。


作品の多くは自然現象を視覚化した体験型のもので、単純に楽しいものです。

展示室のほとんどは撮影可能で、多くの人が携帯カメラ片手に撮影していました。


ガラスの回転する多面体。ソーラーパネルが電源で光ってゆっくり回転しています。
壁、天井、床に光を反射していますが、単純に美しいものです。






こちらは色味の異なる光が投影された部屋で、中に入って動いてゆくと色の異なる影絵がどんどん出来てゆく、観客参加型のアート。自分の影が作品になるので、皆さんこぞって撮影していました。





こちらは照明が投影された水盤に生じた波紋が反射光となって上部のスクリーンに映る、という作品。





こちらの塊は海岸に流れ着いた氷河のカケラを3Dスキャンしたもの。ヨーロッパでは氷河の氷解が年々早まっていることが体感できるようですが、気候変動の記録と危機意識を喚起するアートです。




こちらは霧に光を当ててゆらぎのある虹を発生させる作品。エリアソンの代表作です。

仕掛けは非常に単純ですが、そこをアートとして作品化するというのが新しい試みだったのだと思います。




こんな感じで主な展示作品をざっとご紹介、です。

難しいテーマやコンセプトはさておき、単純に楽しい、という点は大事かもしれません。この展覧会でも皆さん写真をこぞって撮っていましたが、おそらくインスタ映え、的なことで話題になっているのかと思います。


やはり、エコロジーの取り組みには科学的なアプローチと同時にアートやデザインの視点が融合することでより説得力のある表現になるなあと思いました。


まあ、一般的に現代美術は難解と言われますが、エンターテインメント性も大事だと改めて思いました。特に近年は撮影OKな展覧会が増え、SNSで拡散されることで思わぬ人気を呼ぶケースが増えているようです。



今回のエリアソンの展覧会はそういうケースのひとつと言えますが、百聞は一見にしかず、ということでオススメの展覧会です。

会期は9月27日までで、まだ余裕があります。












2020/08/21

インタビュー記事の掲載

 既に事務所のウエブサイトでは告知していますが、住宅情報サイト「コノイエ」さんで林のインタビュー記事が掲載されています。(リンクはこちらをクリック


一般の方向けにわかりやすく設計に対する考え方を伝えるような内容になっています。


作品にフォーカスしたサイトはいっぱいありますが、設計者の人となりにフォーカスした内容は珍しいかと思います。


まあ、こういう記事はちょっと面はゆい感じが個人的にありますが・・・。




ご一読いただけますと幸いです。







2020/08/17

まかないランチ

 昨年に移転した事務所は室内にキッチンとガス台がついていたので、今春にガスコンロを購入しました。


設計事務所で昼ごはんを自前でつくっているところは結構多いのですが、比較的短い時間でお手軽に出来るスパゲティくらいならやれるかな、、、ということで最近まかないランチをつくっています。

まあ、料理はそれほど得意ではないのでレシピ本を片手に学習している最中ですが、個人的にヒットしたのは「ナポリタン」と「サバのトマトソーススパ」でしょうか。



定番のナポリタン。
手づくりだと具だくさんに出来るのが良いですね。





こちらはサバのトマトソーススパ。

サバ缶のサバとトマトソースとの相性が意外に良く、青魚のクセが消えて美味でした。



やはり食は生活と健康の基本なので、バランスの取れた家庭料理が望ましいと思うのですが、日々の業務の中ではなかなか難しいところもあります。

とはいえコロナ禍で全体的にスローダウンしたところで、こうした手作りご飯のランチに取り組んでみるのも良いタイミングであったかなと思います。



ウチの事務所にとっては、これもひとつの「新しい日常」かもしれません。






2020/08/13

猛暑日

 長梅雨の7月から一転して、ここ最近は猛暑日が続いています。





写真のデジタル時計はウチの事務所のものですが、温度が35度以上=猛暑日並みの室温になっています・・・。



昨年移転した新事務所で真夏を過ごすのは今年が初めてですが、やはり南東側に面したマンションの一室で午前中に朝日が十分に当たるのと、古い建物で断熱性能が低い、といった点が高温化する原因のようです。


現在では省エネ規制の法整備が進んだこともあり、新しい建物ではペアガラスが標準となっていますが、一昔前は単板ガラスが当たり前なので、そこが断熱上の大きなネックになっている事が多いです。


最近はインナーサッシによる断熱改修も出来るのですが、やはり賃貸ですとそこまでは出来ないもしくはやらないこともあり、冷暖房機器で調整するしかないのが実情ということになります。



そういう意味では古い建物はエネルギー消費が過大になって省エネではないケースが多いのですが、ウチの事務所の場合は冷房の風を人のいる場所に局所的に当てるとか、扇風機で部屋全体の空気を循環させるようにするとか、ラフな薄着で過ごす、冷たい飲み物を飲む、といったどちらというと原始的(笑、な方法で対処しています。


まあ日本の場合、昔ながらの木造建築は夏を旨とすべしという考えから外気に近い室内環境だったので、人間の方で室温調整する手立てを色々と工夫してきた文化風土があり、外気温もそうした工夫のみでしのげる気候風土だった訳ですが、やはり気候変動によるものか、最高気温を各地で更新し猛暑日の日数も増えていて、段々と人間側の工夫のみでは限界がある気候条件に変わりつつあります。


そういう意味で、建物側の環境性能のスペックを上げたりデザイン的な工夫を施さないと立ち行かない、、、という認識でエコに配慮した設計・デザインに取り組んでいる次第です。


それにしてもまずは事務所の室内環境を改善しないといけない訳ですが、、、まずは原始的な手段(笑、を用いて対処している次第です。


まあ、猛暑から極寒まで、人間側の環境に対する適応能力もけっこう高いと思いますが、やせ我慢が命の危険につながるという気候条件に変わりつつあることは十分に注意する必要があると思います。



危険な暑さがしばらく続きそうですが、皆さまご自愛ください。








2020/08/10

代官山:旧山手通り

 本日は「山の日」の祝日ということで、自宅・事務所からほど近い代官山にちょっと散歩に行ってみました。



代官山といえばおなじみの槇文彦先生の名作、「代官山ヒルサイドテラス」。


普段ならインバウンドの観光客を含めて全国津々浦々から集まった人々がオシャレをして闊歩する通りなのですが、ご覧の通りで人影の見当たらない午後のひとときが流れていました。。。



本来は本日がオリンピックの閉会式の日程だったそうです。

コロナ禍にある現実との落差を考えるとなんとも言えない心持ちになりますが、また色んな国の人々であふれる代官山に戻ることを切に願っております。



それにしても、写真に撮った代官山ヒルサイドテラスのF棟は竣工して25年以上経過しているとは思えないくらい、凛々しい佇まいです。

昨年に外装の大掛かりなメンテナンスをやっているのを見かけておりましたが、丁寧な設計と施工、その後のこまめなメンテナンスがあってこその現在の姿なのかなと思います。


オーナーやユーザー、地域の方々に愛されてこそ建築が生きる、、、ものと思いますが、こうした質の高いロングライフを続ける建築こそがサステナビリティに対するひとつの模範解答ではないかと思います。



従来とは異なる盛夏の最中ですが、皆様どうぞご自愛ください。










2020/08/06

紀尾井町

8月に変わって、長雨が続いた先月とはうって変わって猛暑の夏になりつつありますが、先週は講習会で紀尾井町に行ってきました。

ここ最近、中目黒界隈でユルユルと生活が完結していたのですが、久々に紀尾井町のような都心の政治・ビジネスの中心街に行くと雰囲気が全く違い、いつも以上に新鮮に感じられました。



そんな紀尾井町の中でも代表的な再開発プロジェクトである「東京ガーデンテラス紀尾井町」の中にたたずむ、「赤坂プリンスクラシックハウス」。
「旧グランドプリンスホテル赤坂 旧館」で元々は「旧李王家東京邸」だそうです。

この場所は我々の世代でいえば丹下健三設計の「赤坂プリンスホテル」のイメージが強いのですが、今はすっかりその痕跡もなく、あたり一帯が一体的に再開発されています。この「クラシックハウス」もレストラン等の施設としてキレイに修復されており、往時をしのびつつ現代的なアートや空間との対比を楽しむことが出来ます。





バックにあるのはオフィスのタワー。
写真だとトリミングされていていまいち迫力が無い感じですが、実際にはガラスのタワーと洋館のコントラストが面白い空間をつくっています。






そして、名和晃平さんの鹿の彫刻。
これも現代美術と洋館の質感が対比的ですが、周辺の現代的な空間とも相まって不思議な調和のある空間を創り出しています。




本来であれば、海外のお客さんを含めて人があふれる空間になっている時期であったと思いますが、コロナ禍の最中の小雨日和でひっそりとしていました。





今年の夏は控えめな外出を続ける生活が続きそうですが、人出が少ないことを逆に楽しむというか、人が少ない中でアートや建築とじっくり向き合えるような機会が増えるのかもしれません。





そういうマイナスをプラスに転換して、ひと夏を過ごすことが出来ればと思います。









2020/07/15

イタリア視察:フィレンツェ3

今回は街並みの様子を撮った写真をいくつかご紹介。



ウフィツィ美術館の回廊から裏手を流れるアルノ川越しんにヴェッキオ橋を見たところ。
おそらく400年くらい変わっていないのかなあ、、、と思います。





こちらはルネサンス建築の初期の代表作、ブルネレスキの「捨子保育院」前の広場の眺め。
観光でポピュラーなエリアではないので少し落ち着いた風情があります。
こちらの風景も数百年変わっていないのかもしれません。






一方でバイクの並ぶ、現代的な風景。
狭い路地が広がっている旧市街ではやはりバイクのように小回りが効く乗り物が有効なのか、少し奥の路地に行くとバイクが列をなして止まっています。





他方、観光エリアでは馬車が走っていて、往時をしのばせます。
これはどこの観光地でもおなじみの光景かもしれません。




そして、広場では馬が草を食んでいたりして、ちょっとのどかな風情も感じさせます。






町中の集合住宅の扉にある、人型の取手。
全体に使い込まれた感じが良い風合いになっていて、街の細部に味わいと深みを加えています。






フィレンツェのような古い市街地がそのまま残っている都市では往時をしのばせる風合いが随所に残っている訳ですが、その一方でその中身は更新されていて、ギャップがありつつも上手くバランスを取りながら生活している様がうかがえます。





そうした新と旧のバランスがヨーロッパの都市の魅力とも思いますが、建築デザインの観点からすると、持続的に残ってゆく魅力とスペックのある建築をつくってゆくことが大事だと改めて思う次第です。








2020/07/08

目黒川 /20200708

気づけば7月に入り、梅雨模様が続いています。






事務所近くの目黒川もちょっとどんよりした感じですが、水位も普段通りで穏やかな川面です。




ちょうど九州や中部地方で豪雨による河川の氾濫が報じられている最中ですが、温暖化に伴って今まででは想像できなかったような災害が発生する可能性は高まっているものと思われます。


目黒川沿いのエリアも災害時にはおおむね0.5~1m程度の浸水が想定されていますが、幸い自分がこの界隈にオフィスを構えた10数年の間に氾濫するような事態は起きていません。

とはいえ、今後は想定を超える事態も予想されますので、不測の事態に対する準備は怠らないようにしておきたいと思います。


そして、建築の設計においても災害に対する安全・安心を念頭におきつつ、温暖化にも配慮したエコな設計を引き続き心がけてゆきたいと思います。




末筆ながら、被災された皆様方にお見舞い申し上げます。









2020/06/27

日本民藝館

コロナ禍の自粛明けで、博物館・美術館もようやく再開しつつありますが、先日お散歩がてら駒場の日本民藝館へ行ってきました。




1936年の木造でレトロなミュージアム。おそらく10年ぶりくらいの再訪。






大谷石のなまこ壁とお地蔵さん、植栽が調和して独特な和の世界をつくっています。






外観は城郭のようなデザインながら、特定の様式に縛られない「民藝」スタイルとでも言えるような、妙に味のある感じです。






中に入るとシンメトリーの大階段のある吹抜け。
どちらというと西洋古典建築のような構成ですが、あくまでも和様の意匠でまとめられているので、古いけれど古さを感じない、魅力的な建物でした。




もう築80年以上になる建物ですが、キチンと維持されていつ訪れても気持ちの良い木の空間です。




訪れた時は来訪者はさほど多くありませんでしたが、混みすぎずにちょうど良い按配でした。


もともと、住宅街の中にひっそりと佇むミュージアムでしたが、これからも落ち着いてゆったりと過ごせるミュージアムであってほしいなと思います。







2020/06/20

イタリア視察:フィレンツェ2

フィレンツェの2回目はサン・ロレンツォ聖堂のミケランジェロの作品について。



サン・ロレンツォ聖堂はルネサンスの興隆を担ったメディチ家の加護のもとにルネサンス時代に大きく発展した教会です。



教会の正面(ファサード)。ご覧の通り、粗い石組みのままで未完の状態です。
ミケランジェロのデザインによるファサードのデザイン案が残されていますが、資金や
政治的な事情で実現しなかったようです。未完のまま500年近く残っているのもすごい話ですが、、、やはり石造建築の耐久性とメンテナンスに対する不断の努力の結果かもしれません。



この聖堂は様々な用途の複合体になっていますが、その中からミケランジェロに関する部分をご紹介します。




まずはメディチ家礼拝堂にある、新聖具室。









彫像を含めてミケランジェロの作品です。
訪問時は部分的に修復用の足場がかかっていて見づらい箇所もありましたが、素材を限定しつつ建築の厳格なプロポーションと彫像の肉体的な量感が対比的で緊張感のある空間を創り出しています。
この部屋はメディチ家の墓所にあたる訳ですが、墓所にふさわしい静謐な空間を創り上げているなと思います。




そして、サン・ロレンツォ聖堂のもうひとつのミケランジェロ作品、ラウレンツィアーナ図書館。





この図書館で有名なのは閲覧室よりもむしろ前室にある大階段かもしれません。
天井の高い、縦長の空間にオブジェ的でマッシブかつ流麗な階段が鎮座しています。


この階段は建築史の教科書に必ず出てくるような階段ですが、おそらく階段単体をデザインの対象としてきっちりと設計した最初期の代表例なのかもしれません。
実際に見てみると、彫刻的でとても迫力のある階段です。





閲覧室の中もミケランジェロのデザインです。
閲覧台と窓割・列柱が厳格でリズミカルな空間をつくりだしています。


この閲覧室の奥が展示室になっていて、サン・ロレンツォ聖堂の宝物が展示してありました。


現存するミケランジェロの建築作品は数少ないのですが、そのうちの2つを見ることが出来るサン・ロレンツォ聖堂は建築好きにとっては欠かすことの出来ない聖地、とも言えます。


いずれも重要な文化遺産として大切に保存されていますが、保存と利用を上手く両立させながら活かされているように思いました。


日本においても文化遺産の保存と利用はずっと課題になっていますが、建築の場合は立入禁止で外から眺めるしかないような例が多く、残念に思うケースがよくあります。



そういう意味ではイタリアでは保存と利用を両立させながら上手く観光資源として活用している例が多くみられました。
日本でもこうした利用可能な文化遺産がより増えてゆくといいなと思います。










2020/06/12

イタリア視察:フィレンツェ1

コロナ禍もあってレビューがしばらく途切れていましたが、昨年秋のイタリア視察の続編ということでフィレンツェについて。



フィレンツェといえばやはりドゥオモ(大聖堂)がランドマークとして有名です。






外装は白とグリーンの大理石のパターンで華やかな印象です。
グリーンの大理石をここまで多用しているのは珍しい気がしますが、寄木細工のような細やかなパターンが効果的に使われています。









華やかな外装に較べるとインテリアはちょっと地味な印象です。
屋根にはゴシック様式のリブヴォールトの架構がかかっていますが、いろんな時代の意匠が少しづつ積層している感じです。全体的に少し地味なのは、おそらくインテリアの工事に取り掛かった頃にはフィレンツェという都市自体が盛期を過ぎて資金がなかった、、、のかもしれません。

とはいえ、建物のスケールの大きさ、華やかさはルネサンスの花の都と讃えられた時代を想起するのには十分な偉容であるといえます。

二十年前に訪れた時はもっと建物が経年変化で汚れていて、重苦しい印象があったのですが、近年の修復で汚れが除去されて往時の華やかさが戻っていたように見えました。







最後に、この大聖堂のデザインを手掛けたルネサンスの巨匠ブルネレスキのお墓。
ブルネレスキはルネサンス建築の創始者ともいわれる建築家ですが、聖堂の地下に眠っていらっしゃいました。本来は地下で静かな環境のハズですが、すぐ隣がお土産ショップエリアに改装されていて、とても賑わっていました。まあ、どう見ても安らかには眠れない環境(笑、、、に変化していてちょっとかわいそうだなあとは思いましたが、資本主義や観光という産業がもたらした時代の変化を如実に表わしているのかもしれません。




今回のコロナ禍でまた静かな環境が戻っているのでしょうが、、、また聖堂に賑わいが戻ることをブルネレスキもお墓の下で願っている、かもしれません。