2018/05/09

地鎮祭@九品仏

少し前になりますが、自由が丘の近く、九品仏で二世帯住宅の工事が始まりました。








当初は旧家屋を改修する話しもありましたが、土地の区分を変更することもあり、新しい住宅を新築することになりました。
つい数ヶ月前は築60年以上の古い木造の住宅が建っていましたが、旧家屋を解体して更地の状態で地鎮祭をやることで、古い家や土地の記憶がリセットされて、まっさらに清められた心持ちになる感じがします。



旧家屋も味のある住宅でしたが、旧家屋以上に良い住宅が出来るように、がんばりたいと思います。






2018/05/02

内外装工事

また阿佐ヶ谷の工事現場の話題に戻ります。


断熱材を壁や屋根に仕込んだ後は、更に構造用合板を張ってその上に石膏ボードを張り込んでゆきます。


2階のリビングから中庭側の窓廻りを見たところ。ちょうど構造用合板が壁一面に張り込まれたところです。
木造の3階建てになると法律上、構造計算が必須になるのですが、構造的な強度もより高いものが求められます。構造用合板は筋交いのように水平方向の変形に対して剛性を保つ役割が大きいのですが、この建物では面の凹凸が出るのを避けるため建物全体にまんべんなく張り込んでいます。





2階から3階の吹抜けを見上げたところ。屋根の傾斜面には石膏ボードが張り込まれています。キレイな梁の架構が出来ていたのですが、木造3階建てに求められる耐火性能を確保する為にボードで全体的に覆っています。木造3階建てになると構造だけでなく、耐火においてもより高い性能が求められます。耐火性能を確保する方法はいくつかあるのですが、石膏ボードを張り込む方法はコスト面からすると効果が高い方法のひとつと言えます。ただ、この方法を採用すると木の柱梁を隠さないといけないので、木造の持つ柔らかい質感は活かしづらくなります。方法によっては木の架構をあらわしにすることも出来ますが、相対的に割高なコストになるようです。いずれにしても木造3階建てにおける木という素材の扱い方は一考の余地があるように思われます。





こちらは外壁の様子。ちょっと青みがかった壁面は耐水石膏ボードです。これも耐火性能を確保する為に張っています。内外に所定の厚さの石膏ボードを貼ると所定の耐火性能を有するものとして認められるという訳です。




総じて、都市部に建物を建てる場合には耐震、耐火の性能に関してより高い水準が求められます。それに加えて高気密高断熱化を図る場合には、目に見えない部分に更にコストをかける必要があります。
これらは最終的な見た目では判断できない部分になりますが、建物の基本性能にとって重要な部分になるので、手を抜かずにコストをかけてつくることが大事です。また、こうした性能をきちんと確保することが建物の長寿命化にとって大事になるものと思っています。



本日はGWの中日ですが、みなさま良い休暇をお過ごしください。





2018/04/14

スペイン料理@神楽坂

最近のこちらのブログは現場の硬派な話題が多いので、閑話休題という感じで食の話題を久々に。

先日、たまたま神楽坂に行ったのですが、ちょうど晩ごはんの時間ということでスペイン料理のお店「エルプルポ」さんに立ち寄りました。



豚足とイベリコ豚の肉のかたまりのあるカウンター。冷静に見るとそれなりのインパクトのある絵面ですが、お腹を空かした人間にとっては美味しそうな風景にしか見えない、、、から不思議なものです。



生ガキ。レモンを絞っていただきましたが、生臭さが無くてプリプリとした歯ごたえで新鮮な味わいでした。




オマール海老のパエージャ。こちらのビジュアルもなかなか迫力がありますが、身が柔らかくてエビのエキスがごはん全体に染み渡っていて、美味でした。




設計のシゴトをしていると、普段は慎ましい生活(?)が続くものですが、たまに外食して美味しいものを食べると良いリフレッシュになるものです。


2018/04/09

断熱工事2

ちょっと間が空きましたが、阿佐ヶ谷の住宅の断熱工事について、その2のレビューです。


グラスファイバーの断熱材を柱・梁の間に敷き込んだ後は、調湿気密フイルムをまんべんなく張り込んでゆきます。

こちらは壁面の様子。表面に張り込んである薄いピンク状のフイルムが調湿気密フイルムになります。イメージとしては建物全体をラッピングする感じでしょうか。





こちらは天井の様子。先回紹介した、アクリネクストという断熱材にはこのフイルムも込みで製品化されているので、その上に更にフイルムを貼ることは必至の工程では無いのですが、高気密化を考えた場合には空気の抜け道が出来るのをなるだけ防ぎたいので、今回は二重に張り込んでみました。






こちらの写真は1階の床下の様子。ベージュ色の発泡スチロールのような材料が断熱材になります。今回は10cm程度の厚さの断熱材を敷き込んで、床からの冷気を防いでいます。


もう少しグレードの高い仕様になると、基礎そのものを断熱したり、床下に暖房を仕組んだりする方法があるのですが、コストが割高になるのと、壁や床下で寸法的な余裕をある程度持たせないといけないので、都内の住宅のように相対的に狭小で寸法的な余裕が取りにくい地域ではなかなか厳しいところがあります。




エコハウス自体は法規制や土地の面積が緩やかな郊外のエリアに立地した方が色んな仕掛けを施す余地が生まれてくるので、創りやすい点があるのですが、様々な条件が厳しくなってくる都市の過密エリアでのエコハウスは、諸条件が厳しい分、制約が多くて出来ることも制限される印象です。その反面、都市の中でのエコハウスというのはデザイン的に開発の余地がまだまだある気がしています。



2018/03/10

断熱工事

阿佐ヶ谷の住宅について、また現場のレビューを続けます。


木造の架構がだいたい完了すると、そこから断熱材を貼り込んでゆきます。
今回のような高気密高断熱住宅ではかなり重要な工程のひとつです。

木造住宅の断熱材はいくつか選択肢がありますが、今回はコストパフォーマンスや性能を考慮して、グラスウールを使用しています。グラスウールはその名の通り、ガラス繊維のマットのような製品で、木造住宅の断熱材としてごく一般的なものです。

今回は旭ファイバーグラスの「アクリアネクスト」という製品を採用しています。
最近はどのメーカーさんも高気密高断熱仕様に準じた製品をこぞって出していますが、これもそうした製品のひとつでポピュラーな製品のひとつです。



壁内に隙間のないように貼り込んでゆきます。





この製品の特長のひとつは、ガラス繊維がビニルシートでパッケージされており、廻りにビニルの「耳」が出ている点です。この「耳」部分を重ねて貼ることで、気密性をより高めることを狙っています。またこうすることで、断熱材と気密材を同時に施工できるというメリットもあります。今回は結局この上に更に気密シートを張っているので、壁面の気密性はより高めてある形となっています。





建物の外部側に見える黄色いボードが付加断熱の為の断熱材です。
厚さは25mm程度なので、断熱性が大きく向上する訳ではないのですが、柱や梁といった構造材によって断熱材が途切れる箇所が外気に直接触れるのを防止するのが目的です。この付加断熱を入れることで、熱橋(ヒートブリッジ)といわれる、断熱の弱い部分はだいぶ改善されます。





コンセントについても、気密性を高めるために、スイッチプレートの裏面に気密ボックスを入れています。右の半透明の箱が気密ボックスですが、この中にコンセントボックスの本体を入れて、廻りをテープで留めることで気密性を確保します。




一昔前はこうした製品や工法はマイナーな存在か、一部のメーカーのみが扱う製品でしたが、ここ数年で急速に普及しているようです。
そういう意味では建物で必要とされる断熱性能に応じて、様々な選択が可能になってきているように思いますが、設計者も常に勉強が必要だなあと痛感します。