2022/12/15

小田原の夕景

 しばらく更新していないうちに師走も半ばに差し掛かり、今年も年末の足跡がだいぶ近づいてきました。


今年は、徐々に外出できる機会が増えて、色々な場所やケンチクを見学することができました。

こちらのブログでは、それらをご紹介したいところですが、更新が追いついておらず、、、色々な情報が溜まっているところです。



こちらは先日訪れた小田原城の天守閣の展望テラスから見た、夕陽。





ちょうど箱根の山々へ夕陽が沈んでいくところでしたが、山並みに光背が差し込むような、なんとも幻想的な夕景でした。


ほんの10分もしないうちに普通の夕景に戻りましたが、こういう瞬間を見られるのはなんとも眼福だなあと思いました。




沖縄や小田原、はては現場のレビューと、色々と話題の飛ぶブログになっていますが、、、、また不定期ながら更新してゆきたいと思います。







2022/11/30

沖縄視察その1

 気づけば11月も終わりになりますが、個人的に今年の11月は実りの多い日々でした。


というのも、タイトルの通り、ひょんなことから沖縄視察が実現したのです。


個人的に数少ない未踏県のひとつであった沖縄。

見に行くことが出来た建築もさることながら、色々な意味で良い刺激とリフレッシュできる活力をいただきました。






写真は、世界遺産・中城城跡。

丘陵の上に拡がる、まさしく天空の城、です。



この写真を見るだけでもちょっと高揚感が出てしまいますが(笑、豊かな自然と人間の感性が融合した素晴らしい場所でした。




またちょっと不定期に視察の様子を更新できればと思いますが、まずは第一弾ということで。






2022/11/17

紅葉@目黒川

 晩秋に入ってきて、目黒川沿いのサクラもほんのり紅葉に色づいてきました。





サクラは紅葉してもすぐに散ってゆくので、鮮やかな紅葉、という感じにはならないのですが、秋空とのコントラストが「映え」るなあ、と思います。





桜シーズンの春に較べて、秋の目黒川はあまり注目されない、、、ので、ちょっと写真をアップしてみました。





2022/11/12

うに&いくら

先日、 某プロジェクトのお施主様にご招待いただき、関係者で居酒屋へ。

数々の美味しい料理をごちそうになりましたが、その中でも、うにといくらの炊き込みご飯が美味しかった、、、ので、ちょっと写真だけ。





これで一人前、、、ではなく五人前くらいです。



見た目も鮮やかな、うにといくら。


日本のように新鮮で生の魚介類を食べられる国というのは、それほど多くないと思いますが、こういう新鮮かつ希少な海の幸を食すると、その恩恵を実感するというものです。





これだけのうにといくらは、滅多に食べられるものでもない(笑、、、、ので、ついついアップしてしまいました。






2022/10/29

LAPIN KULTA

 イッタラ展の会場のグッズコーナーには北欧の雑貨も販売されていて、何故かビールも売っていました。


そのひとつが、LAPIN KULTA(ラピン クルタ)。





「ラップランドで採掘される黄金」という名前の由来だそうで、北極圏の雪解け水を使い1873年当時の酵母でつくられたビール、ということです。


ほぼPR文の引用ですが(笑、、、なんだか北欧のロマンを感じさせるビール、ということで買ってみました。



実際に飲んでみると、苦味とクセのある個性的な風味、、、でした。

微妙な言い回しではありますが(笑、世の中には色々な味のビールがあるものです。。。



最近はクラフトビールが流行っているので、旅行に行った際には様々なご当地ビールが楽しめるものですが、国や地域ごとに色々な味が楽しめるのはありがたいものです。



中には、相性が悪い風味もあったりもしますが(笑、それもまた一興、といえるかもしれません。



最近は海外の方の言葉が街中でチラホラ聞こえるようになってきましたが、一切の規制なく往来が出来るように、早くなってほしいものです。





2022/10/22

イッタラ展

 フィンランドのガラスメーカー、「イッタラ」社のプロダクトを紹介する展覧会が渋谷の文化村ミュージアムで開催されているので行ってきました。



イッタラは、北欧好きには著名なガラスのメーカーですが、近年はイッセイ・ミヤケや日本の著名なデザイナーともコラボしており、人気のある北欧ブランドのひとつです。



ケンチクの世界では、フィンランドを代表する巨匠、アルヴァ・アアルトのガラス製品を手掛けていることでも知られています。



展覧会場を入ってすぐのエリアに展示されている、「アアルトベース」の展示。



自由な曲線をかたどった「アアルトベース」は1930年代に開発され、90年近く経った現在でも未だにイッタラを代表するプロダクトといえるようです。


かくいう私もフィンランドに行った際に小ぶりの「アアルトベース」を買いました。

ヘルシンキの本店で購入したのがささやかな自慢ですが(笑、日本でもイッタラのお店やネット通販等で色々と購入する方法があるので、さほど珍しいものではないかと思います。



「アアルトベース」をはじめ、シンプルで飽きのこないロングライフデザインと手の届く価格がイッタラの魅力と思いますが、中にはガラス技術を駆使した鳥のデコイのようなプロダクトもあります。





展覧会の最後にディスプレイされていた、ガラスの鳥の数々。

現在はほとんどのプロダクトが機械生産されているようですが、どこかに高い技術を持った手仕事の痕跡を残しているようなところが、イッタラの魅力なのかもしれません。





このグラスも、イッタラの「ウルティマ ツーレ」というグラス。

ラップランドの氷が溶ける様子にインスパイアされてデザインされたもののようですが、ガラスの表面の木の幹を思わせる模様やグラスの底の凹凸が反映した光の様子が、有機的な美しさを創り出しています。

そのせいか、氷が似合うグラスだなあと思います。


このプロダクトも、1960年代のデザインですが、全く古さを感じさせない、ロングライフデザインになっています。



こうした定番デザインがある一方で、新たなデザイナーを招いてのチャレンジをする姿勢が支持されて今の人気につながっているのかと思いますが、どこか自然の優しさを感じさせる有機的なデザインが今の時代に合っているのかなと思います。



同じことは、建築のデザインにもいえるかと思いますが、飽きのこない、どこか優しさのあるデザインの建築をつくることが出来れば、、、と思います。








2022/10/08

三渓園:合掌造り

 先日の三渓園の続きです。


臨春閣は、残念ながら内部の撮影禁止でしたので、内部の様子はお伝え出来なかったのですが、三渓園の中でいつでも内部に入れるのが、旧矢箆原家住宅(やのはらけじゅうたく)」です。


この住宅は、合掌造りで有名な飛騨白川郷のエリアにあったものですが、ダム建設に伴って水没となることから昭和35年に三渓園へ移築されてきたものです。





建物の外観。映画のセットのような佇まいの住宅です。

上階には登れませんが、白川郷の他の民家同様に、上階は養蚕のスペースになっています。




この住宅は重要文化財に指定されていますが、文化財となっている建築物としては珍しく、毎日、囲炉裏に火を入れているそうです。


囲炉裏の煙は、茅葺き屋根の防虫効果もあるのですが、こうして火が入ることで建物が生きている感じが、実感できます。


そしてちょっと座敷わらしでも出てきそう、、、な雰囲気を感じます。





こちらは家の一番奥にある、書院の様子。


民家の書院としては大変立派なものです。





書院の欄間の意匠。

扇を散りばめたデザインが大変オシャレです。



おそらく養蚕やその他の産業で非常に羽振りが良かったのかもしれませんが、建物の大きさや凝った意匠を含めて、迫力のある民家でした。




臨春閣の内部の意匠も、この民家に劣らぬ大変素晴らしいものでしたが、写真が撮れなかったので、その代わりに、という訳ではないですが、、、、こちらの民家のインテリアの写真をアップしてみました。





三渓園には重要文化財が10棟あるそうですが、外から見るだけでも見応えのある建築が多くあります。



紅葉の季節も三渓園の庭園巡りに良いシーズンのようですが、また訪れてみると新たな発見や気づきのありそうな庭園・建築施設だなと思います。



2022/09/30

臨春閣

 先日、横浜の三渓園の代表的な建築のひとつ、「臨春閣」の内部が限定期間で公開されるということで、見学に行ってきました。


三渓園は、横浜の実業家、原三溪により明治から昭和期にかけて整備され、京都や鎌倉等の歴史的に価値の高い木造建築物を園内に移築して成り立っている、腹自身の邸宅を兼ねていた大きな庭園です。


庭園と一体的に整備された建築群が見どころですが、通常非公開になっている「臨春閣」が修復を終えたタイミングでの短期間公開でした。


「臨春閣」は、もともと1600年代に建てられた紀州徳川家の別荘・蔵出御殿が大阪に移築された後、大正期に三渓園へ移築されてきたものだそうです。


池のほとりに雁行して建つ優雅な姿から「東の桂離宮」と言われ、重要文化財に指定されています。


残念ながら、今回の特別公開では内部の撮影不可でしたが、ゆっくり内部を見学した後に改めて庭園から外部を見学しました。




池の対岸越しに臨春閣を見たところ。

雁行した建物のボリュームがよくわかります。

ちょうどこの建物の対角線上にある丘の上に室町時代の三重塔が建っており、池越しの三重塔を眺めながら酒宴に興じる、、、庭園全体を活かした、ぜいたくな空間の構成になっています。


当日はあいにく大雨の日で、写真にも雨が写り込んでいますが、季節の良い晴れた日にはもっと映えるのだろうと思います。


インテリアも遊びココロのある数寄屋風書院造で、華のある酒宴のための空間、という趣きでした。

実際、移築は原三溪の長男の結婚披露宴に合わせたタイミングで竣工したようです。


庭園も含めて、これだけの規模で保存状態の良い数寄屋建築はなかなか無いと思いますが、「東の桂離宮」と言われるのも納得、、、という感じでした。




併設されている展示室には修復工事の作業を移したビデオも上映されていましたが、庭園の中にも興味を引く看板が立っていました。



文字が読みづらいですが、


「杮葺屋根葺替え」 約12万円/㎡

「檜皮葺根葺替え」 約22万円/㎡


と書いてあります。



通常の屋根工事の10倍、20倍、くらいの価格、といったところでしょうか。。。



杮葺きは板を割って製材、檜皮葺は木の皮をはいで製材、といった作業をすべて手作業でやっている工程がビデオで上映されていましたが、実際の見え掛かり以上に手間ひまかけてつくられているのがよくわかります。


木造建築は、木という朽ちる素材でつくられているので、メンテナンスをしなければ数十年で朽ち果ててしまいますが、きちんとメンテナンスをしてゆけば数百年の寿命を保つことができます。

そして、その分コストもかかる、、、ということも含めて、よく理解できる展示でした。



設計をする身としては、三渓園のように大規模かつゼイタクな邸宅を設計する機会はなかなか無いなあ、、、と思いつつ、現代の住宅建築においてもヒントになる色々なアイデアや構法を実地体験しながらブラッシュアップできた、良い機会になりました。



大雨の中を園内を歩き回って見学したおかげで、ズブ濡れの訪問となりましたが、、、足を運んでの現地実習の大切さを改めて感じた次第です。









2022/09/24

まかないメシ

 事務所でシゴトをしていて、時間がある時は手軽なランチをつくる時もあります。


といっても、だいたいパスタを作るくらいですが、、、ちょっとした調理をすることでも、日常生活の基本を維持することは住宅の設計にとっても大事なことと思います。




写真は、先日つくった、薬味ペペロンチーノ。


薬味と具材たっぷりなのが個人的にポイント高い、、、です。



やはり食は生活の基本、と最近強く思いますが、アトリエ事務所でスタッフやっていた頃は、無頓着な食生活だったなあと今更ながら思います。



最近は、この業界も働き方改革が言われるようになっていますが、食生活の面からも持続的に健康的な働き方が出来ればと思ってます。




まあ、自分の料理が健康的で美味しい、というものでは無いですが、、、調理をすることで日常生活のリズムやバランスを整えてる感じはします。










2022/09/17

北の丸公園

 9月になりましたが、まだまだ暑い日が続いています。




こちらの写真は、竹橋の国立近代美術館に行った時に撮影した一枚。


太陽に向かってカメラ(といってもケータイですが)を構えているので、液晶画面がよく見えず、直感で撮りました。



東京のど真ん中で太陽がギラつく中、なぜか車が1台も無く、赤の日傘がちょっとアクセントで効いており、なんだか、うだるような残暑の感じが出ていて、個人的に奇跡の一枚(笑、、、です。




今年の夏は、記録的な猛暑が世界中で話題になっていましたが、気候変動の影響が多分にあるのかもしれません。




建築の設計においても、エコロジカルな取り組みがより重要になってゆくと思わざるをえない、そんな夏の日々であったと、写真を見ながら改めて感じいる次第です。





2022/09/08

フィン・ユール展

 気づけば9月に入っていますが、今年はケンチク・デザイン系の展覧会が充実しています。


そのひとつである、「フィン・ユールとデンマークの椅子」展に行ってきました。


デンマークの著名な椅子・インテリアのデザイナーであるフィン・ユールを軸に、デンマークの名作椅子を紹介する展覧会でした。




会場は東京都美術館。前川國男設計のクラシック・モダンな空間の美術館ですが、北欧モダニズムによる椅子の展示と美術館の空間がマッチしてました。





こちらは日本でも有名なアルネ・ヤコブセンのデザインした椅子の展示コーナー。




この椅子は、シドニー・オペラハウスで有名なヨーン・ウッツォンのデザイン。ウッツォンも北欧系の出身と理解していましたが、実はデンマークの方だそうです。

この椅子の、ちょっと癖のある曲線のフォルムはオーロラをイメージしているそうです。




こちらの椅子は、フィン・ユールのデザインした椅子の中でも代表的な「ザ・チェアー」。

シンプルながらしなやかな曲線が特徴的で、とても座りやすそうです。

北欧デザインらしい木の質感と優しさを持った椅子だなと思います。



こちらの展示も、全てフィン・ユールのデザインした椅子。


いずれも柔らかな曲線を使っており、普通っぽさの中にあるちょっとした癖のようなカーブラインが印象的です。


恥ずかしながらフィン・ユールという方を全く知らなかったのですが、、、微妙な曲線が多く製造が難しいからか、現在は廃番になっている製品も多いようです。

ただ、まだ販売されている製品もあるようで、フィン・ユールをはじめとする現在流通しているデンマークの椅子プロダクトに、触って座れるコーナーが、展示室の最後にありました。


20世紀初頭からのデンマークの椅子のデザインを概観できる上に試し座りも出来るので、椅子好き、北欧デザイン好きには大変オススメの展覧会です。




10月9日まで、東京都美術館で開催されています。




2022/08/20

ホテル オークラのロビー

 個人的に休日に美術館巡りや街歩きはよくやりますが、その合間にホテルのロビーにちょっと立ち寄ったりします。


余裕がある時はちょっとお茶したりもしますが、ロビーで少し休むだけでもちょっと贅沢な気分になるものです。




先日は近所の美術館に行った帰りにホテル・オークラのロビーに立ち寄らさせていただきました。


ホテルオークラは数年前にリニューアル・オープンしていますが、旧館の有名なメインロビーは、新しいロビーの一角に復元されています。






このロビーのオリジナルは戦後の近代建築の巨匠の一人、谷口吉郎の設計で、リニューアルした新館は、吉郎氏の息子である谷口吉生の設計になります。



メインロビーは旧館の寸法と意匠をそのまま再現しているので、昔日の雰囲気を損なうことなく現代に蘇らせています。







日本の伝統的な意匠や工芸を現代のデザインに翻案して活用する、という方法は、非常に一般化されていますが、このホテルのロビーはそうしたジャパニーズ・モダン・デザインの最も成功した事例とされています。


写真だとわかりにくいですが、細かな工芸的な造作や、2階部分の天井が絶妙に低くて、日本的でコージーな雰囲気を感じさせるスケール感が、居心地の良さをつくっています。



東京には、一般に開放されている名建築が色々ありますが、ホテルオークラのロビーもそんな名建築のひとつかと思います。




そういう建築を訪れると、新たな発見があったり、建築家としてのマインドがリフレッシュされるような心持ちがするものですが、一度は宿泊者として訪れてみたい、、、ホテル・オークラでした。






2022/08/15

目黒川@夏

 ちょうどお盆の時期にかかっていますが、週末の台風一過でやや落ち着いた気温から、再びうだるような暑い夏が戻ってきました。


今週以降、またしばらく猛暑日が続きそうです。




写真は本日の目黒川。


桜のシーズン以外に写真をアップすることは少ないのですが、、、緑のトンネルの続く川べりもそれなりに風情があります。


そして、直射日光の下を歩くのがしんどく感じられる猛暑日が多いこのシーズン、桜並木の木陰の下を歩けるのは、涼やかで非常に助かります。


そして、写真ではわかりませんが、蝉の大合唱が川沿いに朝から晩まで響いています。


本当にうるさいくらいの蝉の鳴き声ですが、やはり蝉の鳴き声が聞こえないとちょっとさみしく感じられるもので、夏の風物詩のひとつだなあと思います。





今後もしばらく猛暑日が続く天気になりそうですが、皆さまにおかれましてもお体にお気をつけて、引き続きご自愛の上お過ごしください。









2022/08/13

人形町

 先日、お散歩で人形町に行ってきました。


ちょうど日本橋に行った帰りだったのですが、徒歩15分くらいで行けるので、ちょっとしたお散歩としてはちょうど良い距離感です。



人形町は、水天宮や明治座、その他にも小網神社等の有名な神社がいくつかあったりして、江戸の下町情緒が現在も息づいている街でした。





知る人ぞ知る、小網神社。

空襲で東京大空襲で唯一焼け残った、強運の神社として有名だそうです。

都内では珍しい、昭和初期に建てられた木造による神社です。


小ぶりながら、独特の雰囲気のある神社です。

色々と開運のご利益があるらしく、訪れた際にも途切れることなく参拝客がいらっしゃいました。


写真には人が写っていませんが、たまたま人流が途切れたタイミングに撮った、奇跡の一枚(笑、です。








こちらは、すき焼きで有名な人形町今半さんの本店。

べんがら色の建物のただずまいが既に美味しそう、、、な感じがします。


由来を調べると、明治から昭和にかけての浪曲寄席「喜扇亭」の跡地だそうですが、建物を再利用したかどうかはわかりません。


一見すると、とても古そうに見えるのですが、新旧がどうであれ、老舗としてのたたずまいや風格が感じられるのがすごいなあと思います。



残念ながら、中に入ってすき焼きを愉しむには至りませんでしたが、、、、いつかは訪れてみたい、と強く思わせる、雰囲気のある建物でした。





以上、短い時間のお散歩でしたが、東京イーストサイドは江戸の痕跡が色々と残っていて、改めて魅力的なエリアだなあと思った次第です。








2022/08/06

ソーキそば

 このところ暑い日々が続いており、暑い時には暑い地域の食べ物、、、という訳でもないのですが、近所の沖縄料理屋さんで久々に「ソーキそば」を食べました。




滋味深いだしにソーキ(豚の骨付きあばら肉)、かまぼこ、紅しょうが、青ネギの載ったそば。




時々、食べたくなる味のひとつです。




折しも、沖縄返還50周年ということでドラマも含めて沖縄関連イベントが色々と盛り上がって(?)いますが、「琉球展」の投稿でも書いたように、個人的にいまだに未踏の地、、、なので、時々沖縄料理を食しては、彼の地に思いをはせる、、、ということも無いのですが(笑、単に時々食べたくなります。



昔、前職の事務所の近くに竹富島出身の老夫妻のやられている沖縄料理のお店があって、ソーキそばが500円ちょいくらいで食べることが出来ました。

自宅を改装した小さなお店でしたが、美味しい沖縄料理と優しい人柄のおじい、おばあが印象的なお店でした。



たぶん、もうお店はたたまれているようですが、当時食べていた、なんだか優しい味の沖縄そばが忘れられない味のひとつになっていて、沖縄そばを食べる時に自分の中でひとつの基準になっています。




誰しも、忘れられない味があるものと思いますが、高い安いにかかわらず、そういう味が自分の中にいっぱいあると、人生がより豊かに過ごせるような気がします。




まあ、食べている時は何も考えずに一心不乱に食している訳ですが、、、湯気の立つ、シズル感のあるそばの写真を見ながら、ふと色々と思い出した次第です。






2022/07/30

府中:設備工事

 府中の住宅の現場レビューの続きです。


内装の仕上げ工事がほぼ完了すると、設備の器具付けが始まります。


電気や水道の配管はあらかじめ完了しているので、最終的な器具をつけるのがこの段階です。




2階住戸の洗面台と洗濯機置場。
今回、ほとんどの水廻り製品は既製品を使用しています。






2階のトイレ。
全体にシンプルかつスッキリで仕上げています。トイレはパナソニックさんのアラウーノとしています。








2階住戸の分電盤。
造作収納棚の中に収まるように機器をレイアウトしています。

今回、お施主様のご要望でLANケーブルを宅内に配線しているので、LANケーブルの青い線が見えています。無線LANでも通信可能な時代ではありますが、通信の安定性という意味でLANケーブルの敷設をご要望されるお施主様は一定程度いらっしゃいます。








こちらは1階住戸の分電盤まわり。

階段下の収納部分にレイアウトしています。

狭いスペースの中に色々と取り付けるので、想定していた照明だと納まらない、、、ことが判明し、よりコンパクトな照明に変更したりといった調整をしています。








こちらはお施主様の支給品による、玄関の手洗い器。

備前焼の工房特製の器ですが、どうやら先方で排水金物のサイズを間違えたらしく、、、排水管へ接続できないことが判明しました。


結局、このあと代替の製品を送っていただくことで解決しましたが、設備関連でお施主様による支給品を入れる場合は、規格や仕様、サイズ等を十分に調整しておく必要があります。


写真に写っている水栓も、器のサイズを検証し、当初予定していた製品からより背の高い製品へ変更しました。






このように、器具付けの段階ではだいたい多くの調整が済んでいるので、トラブルはほとんど無いのですが、ちょっとした調整は多少出てきます。




建築家が監理をすることで、そうした細かな調整を施してゆく訳ですが、地道な調整が最終的な質の差にあらわれるのではないかと思います。






幸い、使用開始後の大きなトラブルの話しも無く快適にお使いいただいているようで一安心といったところです。




ここまでくるとほぼ竣工に近い状態ですが、ウエブサイトに掲載していない細かな部分等についての解説も含めて、現場レビューをもう少ししたいと思います。






2022/07/26

スカイツリー

 蒸し暑い日が続いていますが、先日お散歩中の休憩で立ち寄った某ホテルからスカイツリーがよく見えました。





周囲からもひときわ高いスカイツリー。

早いもので今年で10周年だそうです。


竣工時から機会があったら行こうと思いつつ、未だに行けていないのですが、、、時々電車の中や街中でお姿を拝見すると、ちょっとテンションあがってしまいます。


やはり東京の西側に住んでいる人間にとって、イーストサイドに行かないとなかなか姿が見られない、というちょっとレア感があるのかもしれません。


加えて、東京タワーは周りに高層ビルが林立して段々とスカイラインに埋没しつつある環境にありますが、スカイツリーはまだ周りが相対的に高さが低く、実際の高さも突出して高いという点からもタワーらしいランドマーク感がより強く出ている気がします。



いずれにしても、タワー低層部の商業施設を含めて見学に行かねば、、、と竣工から10年を経て改めて思う次第です。







2022/07/16

恵比寿リノベ:その4

 恵比寿リノベの現場レビューの続きです。


配管、配線と床、壁、天井の間仕切りが完了すると、仕上げと造作家具の取り付けの段階になります。




リビングに造作家具の筐体が入ったところ。塗装前の間仕切りフレームの中に収まっています。




洗面台と鏡付き収納を取り付けたところ。

鏡は既存の窓のサイズに合わせています。





こちらの部屋はクロス貼りが完了しています。

パターン柄のクロスを使用していますが、パターンのズレも無くキレイに貼られています。





こちらはキッチンのモザイクタイル。

既存の白い人工大理石の窓台と組合せています。




ここまでくると各部をひたすら仕上げてゆく、、、という感じになりますが、リノベーションの場合は、既存部分とデザインや納まりを上手く調整してゆく必要があります。


今回のリノベーションでは既存部分も残すところがけっこうあったので、その部分とのバランスを上手くつけられるかがひとつのポイントになります。


基本的には事前の現地確認で既存部分の状態を確認しておきますが、現場に入ってから調整するケースも結構あります。


今回の場合は更新する予定の無かった巾木や扉の補修が追加工事になりました。


やはり、新しい部材と古い部材が混在すると、これまで気づかなった古い部材の老朽化が気になってくることがよくあります。


現場監理ではそういう点も確認しつつ、お施主様とも現場で相談しながら進めてゆくのが業務のひとつになります。




この段階で工事の出来高としては8割くらいの感じで、あと少しで竣工になりますが、なるだけ間を置かずに、、、引き続き現場のご紹介をしてゆきたいと思います。







2022/07/12

パエリア@お家

 以前にもちょっと写真を挙げたことがありますが、先日おうちでパエリアをつくりました。




新鮮な具材たっぷりのパエリア。


味付けはスーパーで売られている調味スープを使用していますが、具材をキチンと入れて炊き上げれば、普通に美味しいパエリアがお手軽に出来るので、たまにつくってます。


ただ、今回は火入れに失敗して、おこげがまんべんなく厚い層をつくってなかなかインパクトのある仕上げに・・・。写真だと美味しそうに見えますが(笑。


複数のネットレシピを参考に火加減を調整してみたのですが、なかなか難しいものです。


こればかりはトライアンドエラーを繰り返すしかないなあと思います。



建築の設計でもそうですが、成功したことよりも失敗の方がなぜか記憶に残ります。


まあ、そうしたことの積み重ねで、より良いモノづくりが出来れば、、、と常々思います。



2022/07/09

夕暮れ時の公園

 先日、府中の住宅の竣工後の写真を撮った際、待ち時間に近くの公園に行ってみました。





ちょうど夏至の直後くらいのタイミングでしたが、6時を過ぎても明るい空が拡がっていました。


普段だと空を見上げる機会があまり無いのですが、改めてちょっと広いオープンスペースに行って空を見上げると、雲の模様や青さ、夕暮れ時の光の変化の面白さ、美しさに改めて気付かされます。




たまには余裕を持って散歩して、視点を変えて物事みないとダメだなあと、、、空き時間に見上げた空を見て思った次第です。






2022/07/06

琉球展

 6月の話しになりますが、東京国立博物館で「琉球展」を開催していたので行ってきました。


沖縄の本土復帰50周年記念の展覧会で、7月中旬からは九州国立博物館で開催されるそうです。


恥ずかしながら、何故か沖縄に行ったことが無く、自分にとって数少ない未踏県のひとつです。ちなみに、個人的に未だに未踏なのは、富山、鳥取、徳島、高知、そして沖縄です。

あと5県なので、いつかは訪問して47都道府県全てを踏破したいのですが、それぞれなかなかに遠い、、、ので、機会を逸している感じです。


話しが逸れましたが、未踏の沖縄を多少とも体験する、、、ということで展覧会に行ってきました。


展示は沖縄の歴史や文化を総合的に概観する、というもので、教科書ではなかなかじっくり学べない琉球史をざっと見通せた感じです。


やはり、独立国家としての歴史が長く、地理的に交通の要衝ということもあって、様々な文化の影響を受けつつ独自の文化的、芸術的なアイデンティティを築いてきたことが理解できました。




こちらの写真は琉球国王、尚家の王族が身につけた着物。鳳凰柄が鮮やか。




こちらは同じく尚王家の酒器。錫製の瓶にガラスの飾り玉をつけているそうです。

こういうガラス細工の酒器は初めてみましたが、西洋由来の舶来品、といわれても納得しそうな無国籍感、時代の超越感があります。




撮影可能エリアが限られていましたので、ご紹介できるのは上記の2枚のみですが、他にも色々な文化財が展示されていて、充実の展示ボリュームでした。




建築では、2019年に火事で消失した首里城関連の展示もほんの少しありました。

沖縄の古建築も、赤い瓦や鮮やかな色彩、うねるような石垣等が非常に魅力的ですが、それらの遺構の一部は世界遺産に指定されていて、沖縄各地に保存されています。

残念ながら今回の展示では建築系の展示物が少なめだったのですが、実際に訪れる、という宿題をいただいた、、、のかなと思います。


沖縄は建築の世界遺産も魅力ですが、その他の自然遺産、文化遺産も非常に魅力的で、それらを含めていつか世界遺産巡りをしてみたいものです。


そして歴史的にも、戦争の痛ましい記憶がまだまだ残る場所ですが、自然、文化、歴史を含めて魅力あふれる沖縄だなあと思います。


未踏の自分が言うのもおこがましい、、、のですが。



いずれにしても、時間をかけてじっくり訪れてみたい土地のひとつです。












2022/06/30

猛暑とエコハウス

例年、梅雨の時期ですが今年は猛暑日がここ数日続いています。

そんな猛暑の最中、お引越し後の竣工写真の撮影のために、府中の住宅にお邪魔してきました。



当日は最高気温が35℃でしたが、1階の住戸では昼間に冷房無しでお過ごしでした。


聞けば、風通しが良いので窓を開けていれば風が入ってきて気持ち良いです、とのこと。


実際に宅内にお邪魔すると、あまり暑苦しい感じもなく、住宅内での不快な温度差もあまり感じませんでした。


やはり、高気密高断熱仕様が効いているのかなと思います。



2階の住戸では屋根面に直射日光があたることもあり、さすがにリビングのエアコンは稼働していましたが、その他のお部屋ではエアコンは稼働されていないようでした。





こちらの写真は1階のリビングの様子。


竣工当時とは異なり、デッキと植栽が中庭に出来上がったので、内部と外部の関係が強く感じられるようになって良い感じと思います。

こちらは大きな掃出し窓で、反対側のキッチンに小窓を入れていますが、小窓を開けると風が抜けるようです。


通常、プランニング的に可能であれば部屋内の対角線上の関係になる2箇所に窓を設けるようにしており、そのことで通風が可能となるように設計していますが、その効果が実証されたかと思います。


1階の住戸も夕方にはリビングのエアコンを稼働されていましたが、なるだけ空調機器に頼らず、電力を消費しない生活スタイルが可能となっていたようでした。


やはり気候変動の影響なのか、6月にしては記録的な猛暑となっていますが、今後の社会情勢を鑑みると電力供給も将来的に不安がつきまとう感じがします。

そういう意味では、省エネ、創エネといったエコ仕様を多少なりとも住宅の中に取り込んでおくことは理にかなっているかと思います。



今回はたまたま撮影でお邪魔した中で、高気密高断熱仕様の効果を自ら体感できた格好ですが、エコ仕様の必要性をより実感した次第です。



ちなみに、今回撮影した写真は近日中に府中の住宅のページにアップデートしてゆきたいと思います。



最後に、かなり殺人的な暑さが続いていますが、皆さま熱中症にお気をつけてお過ごしください。








2022/06/27

府中:内外装工事4

 府中の住宅の現場レビューの続きです。


通常、足場は雨樋や金物等を全部取り付けてから外すので、工事の終盤まで残っていることが多いです。

なので、足場が外れて外観の全貌が現れた時というのは、きちんと出来ているか、ドキドキとワクワクの入り混じった気持ちになります。





写真はちょうど足場が取れた直後くらいです。
まだ仮説の電柱やトイレが残ってます。




中庭側の足場も取れて、木の外壁とルーバー、フレームがよく見えるようになりました。





2階リビングに隣接した共有スペース。壁のクロスもほぼ完了していますが、床はまだ素地の状態。



こちらは寝室。壁のクロスが完了して部屋の雰囲気がおおよそわかるようになっていますが、床に養生シートを張っているので、まだ仕上がりのテイストはわからない状態です。

とはいえ、足場やシートの類いが内外ともにほぼ無いので、完成状態が容易に把握できる状態になります。


ここまで来ると仕上げと設備器具の取り付けのみになってきます。
お引渡しの工程が差し迫っている現場だと、この辺りから仕上げや設備にかかわる様々な業者さんが入り乱れて、昼夜を問わず作業、、、、ということもあるのですが、幸いこの現場はきわめて順調に、余裕を持って工事していただきました。




ブログ上でも、もう少しで竣工にたどりつきますが、、、完成状態はこちらで見られますので、ぜひご一覧ください。





2022/06/18

フィッシュ アンド チップス

 先日、イングリッシュ・パブ系の居酒屋チェーン店Hubさんで久々にフィッシュ アンド チップスを頼みました。





黒ビネガーも一緒に出てきて、ちょっとウレシイ。




もうだいぶ前になりますが、ロンドンに行った時に食べたフィッシュアンドチップスは、ビネガーをたっぷりかけて食べるスタイルでした。


フライの脂っこい味にビネガーの酸味がよく合って、美味しいなあと思ったのですが、日本だと揚げ物に酢をかける、という食べ方が習慣的にあまり無いので、フィッシュ アンド チップスを頼んでもタルタルソースとケチャップのみ、というパターンが多くちょっと残念に思ってました。


たぶんHubさんのようなチェーン店だと、ビネガーをリクエストする外国人の利用も多いのかもしれないですが、ちゃんと英国製ブランドのビネガーを出してくれるのが良いなあ、と思いました。


御託はさておき、、、ビネガーかけつつ、タルタルやケチャップで味変しつつ、美味しくいただきました。




ところでフィッシュアンドチップスはイギリスの大衆食ですが、ニュース記事によると昨今の物価高とウクライナ侵攻で、油の高騰とロシア産タラの輸入減、というダブルパンチに見舞われて値段が上がったり、お店が閉店したりして大変だそうです。




日本もジワリと色々なモノの物価が上がっていますが、しばらく物価高や流通の混乱は続くのかもしれません。



建築業界でもそういう状況が昨年くらいからずっと続いていますが、しばらく納まらなさそうな気配はしています。とはいえ、一時期に較べると混乱は納まりつつあるようなので、状況を慎重に見極めつつ、進めるしかないかなと思っています。