2010/09/23

白馬1

先日、友人と一緒に山に登ってきました。






北アルプスの唐松岳2696m。



比較的、というか相当インドア派なので、山に登るという発想を自発的にすることはまずない、のですが、声掛けられて旅行に参加してみたら山登りツアーだった、、、ということで、たまには挑戦を、と一念発起し登ってみました。


まあ登ってみるとしんどいなりに案外と気持ちいい、ものでなんとか頂上まで無事にたどり着きました。







案の定、翌日筋肉痛に苦しんだ、、、訳ですが、まあ登山靴もなしによく登ったもんだなあ、、、と自分で自分を誉めてやりたいっ!、、、心境だったりします。


他にも黒部ダムなんぞに行ったのでまた後日写真とかを載せようと思います。

2010/09/15

da isa

中目黒というのはピザ激戦区といわれています。


ピザの有名店が集まっているが故ですが、半年ほど前にオープンしたのがda Isa(
ダ イーサ)です。

オープン後、色んなメディアで取り上げられているようで、一躍ナカメのカオのお店のひとつ、となった訳ですが、テイクアウトもやっています。




箱がカワイイ。そしてフライドポテトは紙袋に入っていて、こういうラフな風情がイタリア仕込みのピザ屋さんぽかったりします。


平日は1000円でランチが食べられるので我々もことあるごとに行く訳ですが、テイクアウトは時間が合えば15分くらいで準備してくれるので、宅配ピザより早かったりします。


生地がモチモチしていて独特の食感があります。
まあ、一番いいのはお店の賑やかな雰囲気で食すことですが、週末とかはなかなか予約が取れないみたいです。お店の前を通るとよく行列つくっていたりもして。


ジムショの近くにこういうお店があると便利だしウレシイものです、これぞナカメにジムショがあるアドバンテージ、といいますか。


まあ、普段は地味にお弁当とか食べていることが多いのですが・・・・。

2010/09/08

雅叙園

親戚の結婚式で目黒雅叙園に行ってきました。


雅叙園は式場で有名ですが、その建築でも有名です。

「昭和の竜宮城。」というのは建て替え前の雅叙園のニックネームですが、バブル最盛期に建て替えられた現在の建築も、古い建物の装飾アイテムを随所に使い趣向を凝らした、まさにバブル建築の頂点、といえます。
バブル建築、というと金満主義的で恥ずかしいくらいに派手で豪奢、という印象ですが、逆にいうと今の経済状態ではなかなかつくれない、予算が青天井という状態を体現している稀有な建築、ともいえます。

ちなみに前職の事務所が近かったので、ランチで何度か行ったことはあったのですが、本格的に中に入ったのははじめてでした。


ということで写真をざっといくつか。


「目黒雅叙園」のサイン。





アプローチの鏝絵。




5層吹き抜けアトリウム。




式場前廊下。





式場前廊下障子のディテール。




                   宴会場エントランスホール。
                   壁面、天井に鏝絵。



                   宴会場待合場トイレ前の床柱。
                   一木彫りです。




                    1階トイレ入り口。






                     エレベータ扉。
                     螺鈿細工です。




ということでざっと建築ツアーでした。

この写真を見るだけでも如何に凝っているか、、、わかるかと思います。

新館の設計は日建設計ですが、まあこれだけ大規模な施設に旧館の工芸品を集めて良くぞ新しい建物の中に新しい部分と違和感なくまとめきったなあ、と思います。


ちょうど学生時代に建築を学び始めた頃に建ったのでよく覚えているのですが、建築の専門家からの評判は著しくなかった気がします。

ただ、バブル崩壊後、20年ともいわれるロストジェネレーションの時代を経てみてみると、これだけ伝統工芸の技術を現代建築に織り込んで、良くも悪くも凝りに凝っただ大規模施設というのは、もう出来ないのでは、という気がするし、時代の勢い、というのを感じざるをえません。


たぶんこれから中国あたりでこういう上質な豪華絢爛な建築、というのがどんどん出てくるかと。
まだ単にバブルっぽうのが多そうですが。。。


で、最後になおやくん、オメデトウ、良い結婚式をありがとう!

2010/09/03

定性的/定量的

学術用語のようですが、建築の良し悪しを判断する時には「定性的」な評価軸と「定量的」な評価軸があります。

ウィキでみると「定性的研究」というのは「対象の質的な側面に注目した研究」とあり、「定量的研究」は「対象の量的な側面に注目し、数値を用いた記述、分析を伴う研究」とあります。

ものすごく単純化すると、ある対象を「質」で評価するか「量」で評価するか、ということになります。

「定量的」に建築を評価するというのは割と方法が確立されていて、たとえばnLDKの間取りとか坪単価とか、面積、高さ、寸法といった数値に還元することが可能です。建築の見積書はそれが更に徹底していて、ある建物にかかる材料の数量、単価、人工、手間などを細分化して数字として積み上げていきます。いかなる建築であれ、数字に還元されつくしているので、金額的に比較可能な対象となりうる。
また建築にかかる各種法規も定量的な基準を設定することで構造的な安全や高さの限度、シックハウスの予防等を確保しようとしています。


一方で「定性的」な評価軸の代表はデザインの良し悪し、です。
例えば映画のアカデミー賞とか建築でいえばプリツカー賞とかは判断のつきにくい芸術というものに対して賞を授与することによって定性的な判断の基準をつくり、良し悪しをわかりやすくできるようにしているといえます。
とはいえ何が良くて何が悪いのか、というのは多くの場合、曖昧で主観的な基準になってしまうので、説明がしづらい要素になります。なので、不動産などの経済的ルールの俎上に載せると定性的な評価軸というのはほとんど決め手にならないのが現状といえます。
それでも「建築家による狭小住宅」というジャンルが近年定着しているのは、「狭小」という定量的なハンディキャップを「定性的」な建築家のデザイン・計画力によって魅力あるものに昇華しているから成立している訳です。

なので、「定性的」な評価軸で建築を判断するという傾向は専門家のみによって共有されるものから専門家でない一般の方々にまで徐々に拡がりつつあるのは事実です。

その一方でたとえば環境性能やエコポイント、耐震等級とか、新たな「定量的」な評価軸も次々に出てきていて、「定性的」な評価軸の一般的認知の拡がりとあわせて、建築をつくる条件や評価軸が段々と複雑化しているのが昨今の建築をめぐる状況といえます。
つまり建築をつくろう、建てようという時に何を基準に判断するか、という選択が複雑化していて、非常に戸惑う状況になりつつある、といえます。

建築家としては定量的なポイントを押さえるのは当然として、定性的なポイントをさらに研鑽していく、という点が大事な訳ですが、単にコストを高くするということではなくて、いかに知恵やアイデアを絞るか、という点が肝要に思われます。コストを高くすればある程度いいものが出来るのは当然、ともいえますが、実は世の中で名作といわれる建築が一様にコストをかけているものかというとそうでもないものです。

ただ、そういう知恵やアイデアというのは個別の特殊解であるので、伝えにくい曖昧模糊とした存在であるのも事実です。そうすると定量的な評価軸を説明するのが一番伝えやすいのですが、価格競争で消耗戦になることもままある。


まあ、こうした状況で建築家という商売をやるというのは大変な面も色々ある訳ですが、こういうブログを書いているというのも、自分達の仕事に限らず「定性的」な事物の魅力や楽しさを伝えることが出来れば、、、という思いが多分にあります。なかなか言葉で記述しきれない訳ですが。。。

また、こういう判断基準が錯綜している状況では何が自分にとって大事なのか、という価値観が問われるのですが、直観を信じるというのは意外に正しいのかな、という気もします。
自分自身がモノをつくる時にもいえるのですが、どこに優先順位をつけて進めてゆくかというのは割と瞬間的な直観の判断に拠っているなと。


モノを創造する場合でも消費する場合でも複雑な状況に直面するのが現代社会な訳ですが、直観力を磨く、というのは大事な気がします。で、それは「定性的」な判断である場合が多い。

建築をやっていると、こうした「定性的/定量的」な価値判断にぶつかるケースが最近よくあるので、ちょっと書いてみました。